倍率2.0の高齢者/弱視向けスタンプルーペを開発医療機器ニュース

三井化学と日本ライトハウス、ホプニック研究所は、三井化学の高屈折率レンズ材料「MR」を使用したスタンプルーペ「みてみ」を開発した。従来の最高倍率1.8倍に対し、2.0倍を可能にした。

» 2016年03月08日 08時00分 公開
[MONOist]

 三井化学は2016年2月23日、日本ライトハウス、ホプニック研究所と共同で、同社の高屈折率レンズ材料「MR」を使用した、世界最高倍率のスタンプルーペ「みてみ」を開発したと発表した。高齢者や弱視向けとなる。

 スタンプルーペは、紙面に置いて上からのぞくだけで、新聞の文字などを簡単に拡大できる拡大鏡だ。手持ち型より手軽で、レンズの集光効果で明るく、拡大された文字と紙面の文字がほぼ同じ位置で見えるため、利用者の目の負担が少ないという。従来のスタンプルーペでは、低屈折率のレンズ材料が使用されているが、形状の制約から、1.8倍が最高倍率だった。

 今回開発されたスタンプルーペは、薄くて軽いメガネレンズに採用されている三井化学のMRを利用している。MRは、独自のモノマー重合により、高屈折率・高アッベ数・高耐衝撃性を備えた光学材料となる。新開発のスタンプルーペでは、MRに加え、ホプニック研究所のレンズ製造技術を活用。スタンプルーペの理想的な形状に作り上げることで、世界最高倍率となる2.0倍を可能にした。

 発売は同年3月からで、日本ライトハウスおよび全国の小売店で販売する。レンズサイズは2種類で、直径60mmと80mmをそろえた。

photo スタンプルーペ「みてみ」

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