NTTは、「未来医XPO’15」において、ウェアラブル生体センサー「hitoe」と、hitoeを活用した見守り情報共有システムを参考出展した。自宅や介護施設にいる高齢者の日々の健康状態を、24時間遠隔から見守れるという。
NTTは、「未来医XPO’15」(2015年3月28日~4月5日、神戸国際展示場)において、ウェアラブル生体センサー「hitoe」と、hitoeを活用した見守り情報共有システムを参考出展した。
hitoeは、NTTと東レが開発した導電性を有するナノファイバー生地だ。生体信号を高感度に検出できる他、耐久性に優れ、肌へのフィット性や通気性などを兼ね備えることから、生体情報計測用ウェアの素材として利用できることを最大の特徴としている。
2014年12月には、スポーツ用品を展開するゴールドウインがhitoeを用いた製品として、着用するだけで心拍数を測れるウェア型のトレーニングデータ計測用デバイス「C3fit IN-pulse(インパルス)」シリーズと、収集したトレーニングデータとスマートフォンを連携させるのに用いる専用トランスミッター「hitoeトランスミッター 01」を発売している。
今回の参考出展では、自宅や介護施設にいる高齢者の日々の健康状態を、24時間遠隔から見守る用途での提案となる。ゴールドウインの製品と同様に、アンダーウェアを使って心拍数を計測するとともに、ウェアに取り付けるトランスミッター内のセンサーにより姿勢を確認することも可能だ。これらの情報は、スマートフォンアプリなどで遠隔から確認できる。
NTTの担当者は、「トレーニング用途以上に、介護の現場の要望をくみ入れなければ実用化はできないと感じている。例えば、心拍数を測るための電極の位置は今のままでいいのか、トランスミッターの装着位置はどこにすればいいのか、トランスミッターの形状や仕様もこのままでいいのかなど課題は多い。これらの課題を解決しながら、数年後に実用化したいと考えている」と述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.