「コネクテッド」は、他のアプリケーションとの連携により、業務プロセスのカバー範囲を広げることを目指すものだ。新バージョンでは、Windchill Quality SolutionsへのThingWorx Extensionからのアクセスを可能としており、品質情報を統合し一覧性を高める機能を搭載した。また、ALM「Integrity」による要件管理と、Windchillの部品管理を組み合わせて、要件トレーサビリティを実現する機能などを搭載した。これらのシステム連携には、ThingWorxのアプリ開発およびシステム連携機能を活用。シームレスな融合を実現している。
「コンプリート」は、既存機能を強化し製品情報を包括的に管理することを目指す方向性を示す。新バージョンでは、Windchill MPMLinkのパフォーマンス向上により、設計と生産のBOM管理と変換を容易にすることを可能とした。また、CADソフトの「Creo 3.0」の最新技術に対応し、「Unite Technology」や「DEX(設計検討案管理)」に対応している。
「フレキシブル」は、提供方法の柔軟性を示す。クラウド対応とともにサブすくりプションライセンスとしての提供などを行う。
新バージョンの販売戦略としては「大企業向けのPLMから全ての製造業のPLMへ」をテーマに、従来PLMが使用したくてもできなかった企業や部門への提案を進めていく。
PTCジャパン 製品事業部執行役員 成田裕次氏は「今までのPLMはユーザー数が多い企業の方が費用対効果が出やすい状況にあり、大企業向けの提案を中心としてきた。しかしコストも下がりシステムとしても柔軟な対応が可能になってきたため、より幅広い提案が可能となった」と述べている。
また、従来はPLMの導入に対しては、設計や製造現場と経営層との合意形成や、導入のカスタマイズ費用が障害となってきたが「提案方法として、バリューロードマップとして、現場担当者と部門長レベルの合意を実現できるような道筋をPTCジャパンで支援しながら進められる仕組みを提案できるようになった他、PTC Navigateのように、カスタマイズ費用を抑えられる機能を導入したことにより、導入への障壁を下げることができる」と成田氏は述べている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.