安全計装システム用緊急遮断弁のスマートESDデバイスを発売FAニュース

アズビルは、安全計装システム用緊急遮断弁のスマートESDデバイス700シリーズを発表した。プラントの安全性維持と保全の効率化を両立する。

» 2016年01月26日 07時00分 公開
[MONOist]

 アズビルは2016年1月13日、プラントの安全計装システムで使用される、緊急遮断弁のインタフェース機器「スマートESD(Emergency Shut Down)デバイス 700シリーズ」を発売した。機能安全に関する国際規格IEC61508に規定された安全規格のSIL2/3の認証を取得している。

 同シリーズは、緊急遮断弁に付属され、緊急時に正しく動作するかどうかを診断するために、プラント運転中に緊急遮断弁を部分的に動かすパーシャルストロークテスト(Partial Stroke Test:PST)機能を搭載している。

 安全計装システムの規格においては、システムを構成する機器の故障率とSILのレベルによって周期が決定されており、その周期で構成機器の作動検査をする必要がある。本製品で緊急遮断弁のPSTを作動検査の周期よりも短い間隔で実施することにより、不動作の確率が下がり、安全性が確認できる。そのため、作動検査の周期を延長することが可能になり、安全性を維持しながら作動検査に伴う保全コストが削減できるという。

 また、長期にわたり運転を停止できないプラントでは、運転中に安全計装システムの作動検査をする際、これまでは緊急遮断弁のバイパスラインの設置が必須だった。これは設置費用がかかることに加え、検査時のバイパスラインへの切り替えといった工数もかかっていた。PSTで作動検査周期を延長することで、バイパスラインを設置することなく、プラント運転停止時に作動検査を実施するということもできるようになり、建設と保全を合わせたコスト削減にも貢献する。

 価格は46万円からで、初年度に200台、3年後2000台の販売を目標としている。

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