小さな5ドルマイコン「Raspberry Pi Zero」。小型なのでいろいろな用途に使えそうなので、今回はこれを気圧・温湿度計にしてみます。モバイルバッテリーと無線LANアダプターを用意しておけば、簡易的な無人測定器としての利用が可能となります。
2015年11月に発売された「Raspberry Pi Zero」ですが、普通のRaspberry Pi2と比べてほぼ3分の1サイズのため、小型化したモジュールとしていろいろなことに使えそうな気がしてワクワクしています。今回はこれを、気象データを取るためのデバイスとして利用してみることにしましょう(関連記事:5ドルのコンピュータ「Raspberry Pi Zero」初期設定とベンチマーク)。
まずはどのような構成にするかを考えなければいけませんが、ここ1つ、アメダス(の無人観測施設)みたいに、測定機器にもデータを蓄積しつつ、リモートコントロールで動いているか判断するような仕組みにしてみたいと思います。
ちょうど手元に旧三洋電機のエネループ、5400mAhタイプの「KBC-L54D」がありましたので、これを電源として活用することにします。出力が5Vなので、Raspberry Piを動かすためにもちょうどいいですね。また、前回設定した無線LANモジュール1つをUSB端子に接続しておいて、SSH経由でRaspberry Piを制御することにします。
あとはデータを取るためのデバイス選びです。Raspberry PiのGPIO経由でデータをやりとりする方法はさまざまですが、ここではI2Cを使ってデータを拾ってみましょう。
I2Cはフィリップスが開発したデータをやりとりする仕組みで、2本の線をつなぐだけでデータの送受信ができるので、大変便利です。しかもI2Cに対応するデバイスであれば、並列につなぐことで活用できますので、複数デバイスの制御も容易です。
今回使用するI2Cデバイスは、ボッシュ製の「BME280」というセンサーモジュールを搭載したものです。秋月電子通商で販売されているものを使います。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.