図面にも触れたことのないような初心者を対象とした、図面の読み方・描き方講座。お題をクリアしながら、解説を読み進めていくことで、いつしか図面の読み描きができるようになる! 今回は「図面に寸法を入れて仕上げてみよう」をテーマにお題と解説をお届けする。
皆さんこんにちは!
前回の「『図面から加工方法を察してみよう』の巻」では、斜視図を見て、その部品をどんな工作機械を使って加工するかを判断し、第三角法の図面を描くところまでをお話しました。今回は、前回作成した図面へ加工のために必要な情報を加えて、加工者に手渡せる「部品図」を仕上げてみたいと思います。
まず前回の宿題の答え合わせから始めます。お題(3)の「『斜視図C』から第三角法の図面を描きましょう」というのが宿題でした(図1)。
ヒントは出しませんでしたが、前回後半に作図のポイントを書いていました。それは「部品の形状をもっともよく表している面を正面図にすること」です。ですので、この斜視図を見て、どの面から見た時がこの部品の形状をよく表しているのかを観察します。
そこで、3つの方向から見た形状を並べてみましょう。図2は段のついた長方形であることは分かりますが、部品の形状をよく表しているとはいえませんね。
こちらも同じく……(図3)。
これはどうでしょう?(図4)。
一見してアルファベットの「Z」のような形をした部品であることが分かりますね。それでは、この面を正面にした場合の三面図を描いてみましょう(図5)。
ということで、正解の図面はこちらです。1つ目の図は平面図になり、2つ目の図はそのまま左側面図になりました。ここで正面図になったものは「≪主投影図」」と呼び、図面の中で主役の扱いをします。こうして見ると、三面図からでも斜視図Cの形状がイメージできますね。
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