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» 2015年12月04日 10時00分 公開

「図面に寸法を入れて仕上げてみよう」の巻ママさん設計者がやさしく教える「図面の読み描き超入門」(5)(2/6 ページ)

[藤崎 淳子/Material工房・テクノフレキス,MONOist]

寸法記入の「お約束」

 それでは引き続きこの図面を使って、今回のテーマへ移りましょう。今回は、形状を並べただけの三面図に必要な情報を加えて、「部品図」を仕上げていきます。この“情報の加え方”はJISのルールに従うことが原則ですが、このルールはあまりに数多いので、実際の製造現場でもその全てを完璧に網羅して運用しているわけではなく、最終的に図面を扱う加工者が誤った解釈をしないことを第一に考慮して、ケースバイケースのアレンジも見られます。そんな現実を踏まえて、ここでは「これだけは押えておきましょう」という要点の項目に絞って説明していきます。

 加工者の目線に立って、あらためて先ほどの三面図を見てみます。形状だけは分かりますが、それ以外の情報が全くありませんよね。ここで最低限必要な情報としては、次の4つが挙げられます。

  1. 寸法
  2. 材料の種類
  3. 許容差(図面上の寸法と実物の仕上がり寸法との許される最大値と最小値)
  4. 表面処理の有無と種類(どんなめっきや塗装をするのか。膜厚はどのくらいか)

 このうち、2の「材料の種類」と4の「表面処理に関する記述」は、図枠の中の「表題欄」」と呼ばれる部分に記載することで片付きますので、設計者に確認をしてもれなく記入します。その他、図枠の各部が表す意味は図6を参考にしてみてください。

図面枠の説明 図6 図面枠の説明 ※画像クリックで拡大表示

 従って、注意を払うべきは加工に直接影響する1の「寸法」と3の「許容差」ということになります。通常、寸法を省いて許容差だけを記入することはありませんので、第一歩として寸法記入のお約束を書き出してみます。

寸法記入のお約束

  • 寸法はmm(ミリメートル)単位
  • 主役の「主投影図」に集中して記入する
  • 加工するときの基準位置を決めて、そこから追った寸法を記入する
  • 寸法は重複して記入しないこと
  • 加工者が電卓をたたいて寸法を求めなくても済むように配慮して記入する

 これらのお約束に従って寸法記入されたものが図7になります。

お約束に従って寸法記入する 図7 お約束に従って寸法記入する

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