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» 2015年10月21日 09時00分 公開

トヨタの自動運転技術は「全ての人の安全かつスムースで自由な移動のため」自動運転技術(3/4 ページ)

[朴尚洙,MONOist]

「Highway Teammate」は車両全周囲を二重に検知

 Mobility Teammate Conceptに基づき、2020年ごろの実用化を目指す、自動車専用道路向け自動運転技術の実験車両が「Highway Teammate」である。

「Highway Teammate」の外観 「Highway Teammate」の外観(クリックで拡大)

 「レクサスGS」がベース車両のHighway Teammateは、自動車専用道路の入口ランプウェイから出口ランプウェイまでの自動運転が可能である。入口ランプウェイから自動車専用道路本線への合流、走行車線から追越車線/追越車線から走行車線への車線変更、車線維持と先行車両との車間距離の維持、走行車線から出口ランプウェイへの分流などが可能だ。

「Highway Teammate」の自動運転機能 「Highway Teammate」の自動運転機能(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 Highway Teammateはさまざまなセンサーを搭載している。中でも、車両外観で一番目立つのは、車両の正面、斜め前(右と左)、後側方(右と左)、後方の合計6カ所に設置されたレーザースキャナーだろう。レーザースキャナーの検知範囲は、水平方向で110度、垂直方向で3度となっている。

「Highway Teammate」の正面と斜め前(右と左)に設置したレーザースキャナー「Highway Teammate」の後側方に設置したレーザースキャナー「Highway Teammate」の後方に設置したレーザースキャナー 「Highway Teammate」の正面、斜め前(右と左)、後側方(右と左)、後方の合計6カ所に設置されたレーザースキャナー(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 トヨタ自動車は、「2013 International CES」において、自動運転車の実験車両「AASRV(Advanced Active Safety Research Vehicle)」を公開している。AASRVでは、ルーフ上部の中央に設置した全周囲のレーザースキャナーを使用していた。Highway Teammateでは、この全周囲レーザースキャナーの機能を、車両側面6カ所に分割して設置したレーザースキャナーで実現しているイメージだ。

「AASRV」のルーフ上部中央に設置した全周囲レーザースキャナー 「AASRV」のルーフ上部中央に設置した全周囲レーザースキャナー(クリックで拡大) 出典:トヨタ自動車

 ただし、ルーフ上部に設置する全周囲のレーザースキャナーの場合、垂直方向の検知範囲は10度ある。これは、設置位置の高さとレーザースキャナーの性能の違いが原因だ。

 この他にミリ波レーダーも5個搭載している。先行車両の位置を検知する77GHz帯のミリ波レーダーをフロントグリル裏側に1個、車両の斜め前(右と左)と後側方(右と左)に26GHz帯のミリ波レーダーを4個設置している。これらのミリ波レーダーは、レーザースキャナーと同様に、車両の全周囲を検知するために用いられている。

 レーザースキャナーがある以上、ミリ波レーダーによる全周囲検知は不要な気もするが「Toyota Safety Senseと同じ考え方で、2種類の眼(センサー)によって、検知結果が本当に正しいかを二重でチェックしている」(同社の説明員)ということだった。

 車載カメラについては、車両前方に向けたステレオカメラの他、車両後方に向けた単眼カメラも設置されていた。ただし、現時点で実現しているHighway Teammateの自動車専用道路向け自動運転機能では、ステレオカメラの片方の単眼カメラだけを車線維持のために使用している。

「Highway Teammate」のステレオカメラ 「Highway Teammate」のステレオカメラ。ステレオカメラの中央にもう1個カメラがあるが、これはベース車の「レクサスGS」が車線維持用に使う単眼カメラがそのまま残ったものだ(クリックで拡大)

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