XYZプリンティングジャパンは「CEATEC JAPAN 2015」に出展。多機能パーソナル3Dプリンタやハンディ型3Dスキャナ、3Dペンなど、日本未発表の新製品ラインアップを多数展示した。
台湾New Kinpo Group傘下のXYZprintingの日本法人であるXYZプリンティングジャパンは、2015年10月7〜10日までの期間、幕張メッセで開催されている「CEATEC JAPAN 2015」に出展。多機能パーソナル3Dプリンタやハンディ型3Dスキャナなど、日本未発表の新製品ラインアップを多数展示した(関連記事:国内未発表の多機能パーソナル3Dプリンタや低価格3Dスキャナを展示)。
同社は、3Dプリンタを活用する上でハードルとなっている“3Dデータ作成”を支援するデバイスとして、ハンディ型のパーソナル3Dスキャナ「XYZハンドヘルド 3Dスキャナー」を参考出品した。同製品は、インテルの「RealSense テクノロジー」を採用しており、軽量コンパクト(手のひらサイズで重さは200gを切る)でありながら、高精度なフルカラー3Dスキャンが可能だという。
3Dスキャンを行うには、同製品とPCをUSBケーブルで接続し、PC側にインストールした専用ソフトウェア「XYZ Handheld Scan」を起動する必要がある。同ソフトウェアには「人物モード」と「オブジェクトモード」の2つのスキャンモードが用意されており、スキャン対象により任意で選択可能だ。スキャンデータは、STL形式およびDAS形式で保存される。
3Dスキャナ本体には、スキャンの開始と停止を制御するための物理スイッチが1つだけ用意されており、操作も簡単に行えるという。「現在、製品化に向けてハードウェア、ソフトウェアともに鋭意開発中。詳細なスペックについてはまだ非公開だ」(説明員)という。
2015年内に国内販売を開始する計画で、販売価格は2万〜3万円以下の価格帯になる見込みだという。なお、同年6月に台湾・台北市で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2015」の際に披露された据え置き型3Dスキャナ「XYZデスクトップ 3Dスキャナー」については「現在のところ、製品化の予定は決まっていない」(説明員)とのことだ(関連記事:3Dプリント、3Dスキャンに続く“第3の機能”を搭載するパーソナル3Dプリンタ)。
さらに展示ブースでは、同社3Dプリンタ製品の専用フィラメント(ABS/PLA)をそのまま活用できる3Dペン「XYZ 3Dペン」も展示。
3Dペン本体に、付属のACアダプターを接続して利用する。エクストルーダの加熱が完了すると本体のLEDランプが緑色に点灯。ペン先側の材料送り出しボタンを押し続けることで、本体後方の挿入口にセットされたフィラメントが送り出される仕組みだ。
内部構造も非常にシンプルで、挿入されたフィラメントを送り出すためのモータとギア、先端部のエクストルーダなどで構成されている。
同社は、3Dペンで一から造形していく使い方の他に、あらかじめ3Dプリンタで造形したモノの上に、3Dペンでカラーデコレーションする利用法を提案していた。「既に3Dプリンタを所有しているユーザーにも活用してもらいたい」(説明員)。国内での販売時期などは未定とのことだが、COMPUTEX TAIPEI 2015では参考価格99ドルとしていたので1万円を切る価格帯での販売に期待したい。
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