適性テストでミドル管理職は仕事最優先、大学生は調和重視の傾向が明らかにキャリアニュース

エン・ジャパンは、ミドル管理職・若手管理職・大学生を対象に実施した適性テストの結果を比較分析。3者には「コミュニケーション力」や「エネルギー量」などに大きな違いが認められた。

» 2015年09月30日 09時00分 公開
[MONOist]

 エン・ジャパンは2015年8月31日、企業が求める特性・能力を備えた人材を見極める適性テスト「3E-IP」を管理職と就職活動中の大学生に向けて実施し、それぞれの傾向を比較した分析結果を発表した。特に、「コミュニケーション力」と「エネルギー量」の点で、大きな違いが認められたという。

 同調査が対象としたのは、3E-IPを受験したミドル管理職255名・若手管理職116名・大学生1万8000名。傾向の違いを明らかにするため、「コミュニケーション力」「エネルギー量」に加え、「性格特性」「創造的思考性」「ストレス耐性」「キャリアタイプ指向性」の結果を総合して分析した。

photo
photo
photo

 分析によると、35歳以上のミドル管理職は、主体的に人を巻き込みながら物事を進めていくリーダーシップが特徴。特定の分野を極めるスペシャリストではなく、仕事最優先のゼネラリストを志向している。また、不景気で予測困難な時代を経験してきただけあってストレス耐性が高く、理想と現実に多少の乖離があっても、すぐに切り替えられる強さがあるという。

 管理職の経験がまだ浅い34歳以下の若手管理職は、周囲の円滑油として立ち回る傾向がある。論理的表現力に加えて対人調和力も高く、上からの指示を部下へ的確に伝えて理解させる力がある。その反面、大事な判断は上に委ねがちで実行力が追いつかず、理想と現実のギャップに打たれ弱いという面もある。

 一方、就職活動中の大学生は、主体的に行動するよりも、上からの指示に従って動くことを好む。空気を読んで仲間と協力することを重視するため、出世欲はあまりなく、自分の意志を伝えようという気持ちも薄い。そのため、指示を出す際は、目的やビジョンを伝えることが必要になるという。また、仕事よりもプライベートを大事にするため、管理職は労働観の違いを理解して接する必要があると同調査では分析している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.