世界で1つだけのテープがあっという間にできるFabマシンJAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2015

ブラザー工業は、ホームセンター業界最大の総合展示会「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2015」(会期:2015年8月27〜29日/場所:幕張メッセ)に初出展し、業務用オリジナルデザインテープ作成機「テープクリエーター プロ(TP-M5000N)」の展示デモを披露した。

» 2015年08月28日 10時46分 公開
[八木沢篤MONOist]

 ブラザー工業は、ホームセンター業界最大の総合展示会「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2015」(会期:2015年8月27〜29日/場所:幕張メッセ)に初出展し、業務用オリジナルデザインテープ作成機「テープクリエーター プロ(TP-M5000N)」の展示デモを披露した。

 TP-M5000Nは、テープおよびリボンにオリジナルの印刷ができる装置。1m単位で1巻からオリジナルデザインのテープ/リボンを作成できる。感熱ラベルプリンタと熱転写ラベルプリンタの技術を応用することで製品化を実現した。「通常、オリジナルのテープやリボンを作成する場合、専門業者に依頼することになり、小ロットでの発注ができなかった。TP-M5000Nであれば1巻25mのテープをわずか2分程度で作れる。欲しいときに、欲しい分だけ作ることが可能なので、さまざまなシーンで活用できるだろう」と説明員。

業務用オリジナルデザインテープ作成機「テープクリエーター プロ(TP-M5000N)」 業務用オリジナルデザインテープ作成機「テープクリエーター プロ(TP-M5000N)」

 対応する素材は、テープと布リボンの2種類。テープは、白色、透明、黄色、赤色、青色の5色展開で、幅は50mm、38mm、15mmの3種類。テープに印字するための専用インクリボンは、黒色、赤色、青色、白色の4色である。一方の布リボンは、白、ライトピンク、ライトブルーの3色展開で、幅は38mm、15mmの2種類。布リボンに印字するための専用インクリボンは、黒色、赤色、青色の3色である。

いろいろなバリエーションで作成可能 いろいろなバリエーションで作成可能

 感熱ラベルプリンタの技術で培った大巻ロール紙への印刷紙送り技術と、熱転写ラベルプリンタの技術で培ったテープ素材や布素材への印字技術を活用し、テープと布両方に印刷できるようになったという。「ただ単に印刷しただけでは、ロールテープを剥がす際、接着面に下の面の印刷がくっついてしまう。われわれは、調査期間を含め約10年かけて印刷が剥がれない独自のインクリボン技術の開発に成功した」(説明員)。

 展示ブースでは、テープやリボンに印字するデモを実演。まず、本体に任意の色・幅のテープ/リボンと専用インクリボンをセットする。そして、紙管を専用ホルダーに装着し、本体にセット。付属の専用ソフトウェア「P-touch Editor 5.1」でデザインと印刷の長さ(1m単位)を設定し、[印刷]ボタンを押すと印刷が始まる。

紙管を本体にセットテープを紙管に張り付けるたるんでいるテープを自動でピンと張り、印刷スタート 印刷までの流れ。紙管を本体にセット(左)し、テープを紙管に張り付ける(中)。たるんでいるテープを自動でピンと張り、印刷開始(右) ※画像クリックで拡大表示

「3Dモデラボ」のTwitterアイコンをテープ(10m)に印刷している様子

モデラボの文字がP-touch Editor 5.1 モデラボの文字が印字されている(左)/専用ソフトウェア「P-touch Editor 5.1」の画面(右) ※画像クリックで拡大表示

 テープおよびリボンのデザインに利用するP-touch Editor 5.1には、デザインテンプレートが用意されている他、「Illustrator」「Photoshop」などで作成したデータやスマートフォンやデジタルカメラで撮影した画像なども印刷可能だという。「世界に1つしかないオリジナルがすぐに印刷できるので、ブライダル関連やイベント、雑貨店やカフェなどで利用できるのではないか。先日、ブライダル向けに体験イベントを開催して大好評だった」(説明員)。

 また、3Dプリンタやレーザーカッター、デジタルミシンのような、デジタルファブリケーションツールとしての可能性もあるという。JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2015の出展に際し、同社は“ものづくり系女子”神田沙織氏とコラボ。展示ブースのノベルティとして配布していた水のペットボトルには、神田氏がデザインしたテープおよびリボンが装飾されていた。「Fabカルチャーを発信するスタジオ『Little Machine Studio』にもTP-M5000Nを新たに設置した。さまざまなシーンでの利用を提案していきたい。ワークショップなども計画している」(神田氏)。

Fabスペースのような展示ブースP-touch Editor 5.1 Fabスペースのような展示ブース(左)/神田氏がデザインしたテープおよびリボンが施されたノベルティのペットボトル(右) ※画像クリックで拡大表示

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