生産性向上のため、長崎造船所と長崎工場を再編製造マネジメントニュース

三菱重工業と三菱日立パワーシステムズは、長崎造船所と長崎工場を再編すると発表した。防衛・宇宙、火力発電設備関連の製品ごとに製造場所を集約し、生産性の向上を図るという。

» 2015年08月13日 07時00分 公開
[MONOist]

 三菱重工業と三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は2015年7月23日、長崎造船所と長崎工場を再編すると発表した。防衛・宇宙、火力発電設備関連の製品ごとに製造場所を集約し、生産性の向上を図るという。

 今回両社では、防衛・宇宙、火力発電事業において、技術・コスト・効率面で国際競争力を強化するため、長崎地区の工場を再編する。

 三菱重工の長崎造船所では、機械加工と艦船搭載機器の組み立て試験を中心とする幸町工場の全事業を諫早工場に移転。防衛省と宇宙航空研究開発機構(JAXA)向けの特殊機械事業を集約し、製造基盤の強化を図ることで、厳格な情報保全体制を構築するという。同時に、本工場(飽の浦地区)の管理・設計部門も諫早工場に移転する。

 また、MHPSの長崎工場では、工場運営のスピード化と効率化を推進するため、飽の浦地区、香焼地区、幸町地区に分散する蒸気タービン製造部門とボイラー製造部門の機能をそれぞれ1つの場所に集約する。蒸気タービン製造部門を集約する浦地区では、蒸気タービン加工・組み立てラインを再配置し、舶用ディーゼルエンジン用過給機「MET過給機」の生産性向上を図る。ボイラー製造部門を集約する香焼地区では、IGCC(石炭ガス化複合発電)ガス化炉の一貫生産体制などを整備する。

 再編は2017年度末に完了する予定。両社では移転完了後、幸町工場/幸町地区の活用検討も含め、長崎造船所/長崎工場での事業効率化に取り組むとしている。

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