セブン&アイがEV用充電器を国内最大規模で導入、45店舗に3380台:電気自動車
NECとセブン&アイ・ホールディングスは、「イトーヨーカドー」「Ario」など全国45店舗のスーパーマーケットや百貨店に総計3380台の電気自動車(EV)/プラグインハイブリッド車(PHEV)用充電器を設置する。国内最大規模の導入事例となる。
NECとセブン&アイ・ホールディングスは2015年8月6日、NECが開発した電気自動車(EV)/プラグインハイブリッド車(PHEV)用普通充電器を、全国45店舗の百貨店やスーパーマーケットに合計3380台設置すると発表した。NECによると「国内最大規模の導入事例になる」という。2015年11月より、充電器の設置が完了した店舗から順次、EV/PHEV向けの充電サービス提供を開始する。
充電器が設置されるのは総合スーパーマーケット「イトーヨーカドー」、ショッピングセンター「Ario」、百貨店「そごう」「西武」各店舗の駐車場。EV/PHEV用普通充電器と合わせて、利用認証や課金管理などを行う壁掛け型充電コントローラ(NEC製)も設置される。
NECのEV/PHEV用普通充電器
加えてNECは、セブン&アイ・ホールディングスからこれらの充電インフラを借用する形で有料の充電サービスも提供する。この充電サービスは、国内自動車メーカー4社が設立した日本充電サービスの充電カードや、セブン&アイ・ホールディングスの電子マネー「nanaco(ナナコ)」を用いた決済に対応する予定だ。充電インフラの導入には、政府が提供する「次世代自動車充電インフラ整備促進事業」の補助制度を活用しているという。
NECは2015年7月に、ホームセンターの「ジョイフル本田」5店舗に計100台、三菱地所の10施設に計437台のEV用普通充電器を設置するなど、EV/PHEV用充電器の設置と充電サービス提供に関わる事業を急拡大している。
- 充実する国内充電インフラ、「電動車両第2世代」投入の舞台は整った
ここにきて電気自動車/プラグインハイブリッド車といった電動車両用の充電インフラが総合的に充実しつつある。日本充電サービス、チャデモ協議会、電動車両用電力供給システム協議会という、充電インフラに関わる3つの企業・団体への取材により、2016〜2020年にかけての投入が予想される「電動車両第2世代」投入の舞台が整いつつあることが分かった。
- ホームセンターに電気自動車充電器100台設置、NECが提供
NECがホームセンター「ジョイフル本田」に電気自動車とプラグインハイブリッド車用充電器を100台設置、有料充電サービスを提供する。
- グリーン電力証書システム利用のEV用普通充電器、三菱地所が437台導入
NECが開発した電気自動車(EV)用普通充電器が、三菱地所グループの10カ所の施設に、合計437台設置される。これらの充電器に利用される電力は、「グリーン電力証書システム」を活用したカーボンフリーの電力だ。
- 電気自動車用ワイヤレス給電器を小型化、高調波抑制フィルタを新開発
日本電業工作は、電気自動車(EV)用無線充電(ワイヤレス給電)器向けの高調波抑制フィルタを新たに開発した。同社の従来品と比べて、容積比で30%減、発熱による温度上昇を40K以下に抑えたことが特徴。同フィルタを応用した製品を2015年夏にリリースする予定だ。
- 政府が電気自動車の高速道路料金を補助、先着4万台まで
経済産業省は、平成26年度補正予算を活用した、電気自動車やプラグインハイブリッド車などの普及に向けた施策を発表。電気自動車などを購入する際の補助金や、充電インフラ整備を促進するための補助金に加えて、電気自動車やプラグインハイブリッド車の高速道路の利用実態調査を目的とする調査協力費の支給を新たに行う。
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