「Kinect for Windows」を3Dスキャナとして活用するKinectで3Dスキャンして3Dプリントを楽しもう(1)(4/4 ページ)

» 2015年07月01日 10時00分 公開
[中村薫MONOist]
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「ダヴィンチ Jr. 1.0」運用Tips

 最後に、3Dプリンタ初心者の筆者がダヴィンチ Jr. 1.0を使っていて戸惑ったポイントとその解決策を共有します。

造形中にプリントノズルが造形テーブル(プラットフォーム部)に触れて、貼ってあるプラットフォームテープを削ってしまう

対処:Zオフセットを調整する

  • 本体の[家]マークボタンを押す
  • [ユーティリティ]―[Zオフセット]を選ぶ
  • 表示される数値(1.5mmなど)をメモし、+([↑]ボタン)を押して最初の数値から1mm分ほど数値を加算する
  • [OK]を押して、再度出力する

 まだプラットフォームテープを削ってしまう、フィラメントが出てこないという場合には、さらに数値を増加させてみてください。逆に、プリントノズルが上に行き過ぎて、フィラメントが造形テーブルに定着しないという場合には、数値を減少させてみてください。

 ちなみに、筆者環境では「1.9mm」に設定し、安定して動くようになりました。

3Dプリントを開始してもフィラメントが出てこない

対処:フィラメントのアンロードおよびロードを行う

 フィラメントの出力確認は、[フィラメントのロード]にて行います。

3Dプリントを開始しても「ビルディング シバラクオマチクダサイ」のまま数時間動き続けて出力が開始されない

対処:サポート材を設定する

 3Dモデルの形状で宙に浮く部分がある場合、サポート材を入れる必要があります。3W形式のファイルを書き出す際に、[サポート]の項目にチェックを入れることで、サポート材が付加された3Dデータが生成されます(図16)。

サポート材を設定 図16 サポート材を設定


 今回は、3Dデータが3Dプリントされるまでの流れの確認と、Kinect for Windowsを用いた3Dスキャンの方法、スキャンデータの修正、3Dプリント出力の大まかな手順を紹介しました。次回は、Kinectを使った3Dスキャンのより詳細な解説を行います。お楽しみに! (次回に続く)

注:本連載は、個人でモノづくりを楽しむための解説記事となります。対象物を3Dスキャン&3Dプリントされる際は、全てにおいて自己責任で行ってください。万が一問題が発生した場合、筆者および当社は一切責任を持ちませんのでご注意ください。



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