住友理工は、燃料電池車の中核部品である燃料電池セルスタックに用いられる部材を製造する100%子会社「住理工FC シール株式会社」を設立した。
住友理工は2015年5月11日、燃料電池車の中核部品である燃料電池セルスタックに用いられる部材を製造する100%子会社「住理工FC シール株式会社」を設立したと発表した。
住理工FC シールの本社は、愛知県小牧市の住友理工の本社内に置く。資本金は4億9500万円で、代表取締役社長は、住友理工 執行役員の矢野勝久氏が務める。従業員数は約80人。新会社に生産機能を集約することで、事業の拡大と効率化を図る。なお、開発機能は本社内に残すという。
住友理工は独自の高分子材料技術を基に、燃料電池セルスタック向けのゴム製シール部材「セル用ガスケット」を開発し、2014年11月から量産を始めた。トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」に採用されている。
このセル用ガスケットは、燃料電池内で水素と酸素の流路を保ちつつ、発電によって生成される水の排水性を高めるシール部材である。これを用いることで、ミライの燃料電池セルスタックの高性能化や小型・軽量化に貢献したという。
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