「勝手にご当地キャラ」「キッチン」「メガネデザイン」の3部門で展開してきた「第2回 3Dモデリングコンテスト」の結果を審査員からの評価コメントを添えて発表します。平野レミさんが審査員ということで、当初、ブロッコリー作品ばかり集まる展開で事務局を悩ませましたが、最終的には素晴らしいアイデアやコンセプトの詰まった作品がずらり! ぜひご覧ください!!
皆さん、こんにちは。3Dモデラボ事務局です。
既に「3Dモデラボ」のWebサイト上では告知していますが、2015年1月13日から3月16日までの期間、開催してきた「第2回 3Dモデリングコンテスト」の審査作業がようやく完了しました! いや〜、力作ぞろいで本当に苦労しました(汗)。
今回のコンテストでは、「勝手にご当地キャラ」「キッチン」「メガネデザイン」の3部門を設け、明和電機の土佐信道さんが勝手にご当地キャラ部門、料理愛好家の平野レミさんがキッチン部門、ジェイアイエヌのデザイナーである北垣内康文さんがメガネデザイン部門の審査を担当。さらに、技術審査員として、MONOistの連載でもおなじみの水野操さんをお招きし、厳正なる審査を行いました。
本稿では、各部門の優秀作品と審査員による評価コメントを紹介するとともに、各部門で惜しかった作品(第2位、第3位)についても発表します。また、本稿の最後に“重要なお知らせ”もありますのでお見逃しなく!
各部門の優秀作品&惜しかった作品を紹介する前に、第2回 3Dモデリングコンテストに寄せられた作品の傾向について触れておきます。まず全体のエントリー結果ですが、総データ数278データ、参加者95人と、2014秋コンテストを大きく上回ることができました。参加者の皆さま、本当にありがとうございます。
部門別では、勝手にご当地キャラ部門が56データ、キッチン部門が130データ、メガネデザイン部門が92データを集めました。生活に身近なテーマの部門が作品を多く集め、よりクリエイティビティを必要とするキャラクター部門が少ないという結果になりました。
第2回 3Dモデリングコンテストでは、部門ごとに1つ「優秀作品」を選出。その作者の方に、副賞としてXYZプリンティング製パーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0A」を贈呈いたします。ダヴィンチ 1.0Aは、従来のABS樹脂に加えて、新たにPLA(ポリ乳酸)樹脂をサポートした製品で、日本経済新聞社が主催する「2014年日経優秀製品・サービス賞」において、「最優秀賞 NIKKEI ASIAN REVIEW賞」を受賞したパーソナル3Dプリンタ「ダヴィンチ 1.0」の後継機種です。受賞者の皆さん、ぜひ使い倒してください!
それでは前置きはこれくらいにして、各賞の受賞作品を見ていきましょう!
まずは、勝手にご当地キャラ部門 優秀作品の発表です! 競争率が他の部門よりも低かったものの、センスの光るハイレベルなキャラクターが目立った勝手にご当地キャラ部門。優秀作品は……、
デジタルさんの「光明池ご当地キャラ イケローくん」です!!
おめでとうございまーす。
【作品名/作者】光明池ご当地キャラ イケローくん/デジタルさん
【作品の説明】
光明池……。それは、大阪府下最大の貯水量を誇る溜め池。古くから地元の人々の暮らしを支えてきたこの池のオリジナルキャラクターをデザインしました。上水道の水源となっていることと、水に恵まれた土地になるようにと作られた「雨乞い蛙」の像があることから、「蛇口のひねる部分」と「蛙」をモチーフにしています。また、お腹の池の模様に対し、風船のように膨らんだ体を地球のように見せることで、「大阪みどりの百選」に選ばれた自然を表現しました。
もう既にキャラクター化されていてもおかしくないくらいの「ご当地キャラ」ぶりに思わず目を疑いました。なぜ今までいなかったのかが不思議なくらいの説得力と完成度です! 全体的に丸みのあるフォルムで構成されている点や、足元を厚めにして安定性を高めているあたりに、商品化を見据えたレベルの高いデザインであることが伺えます(3Dモデラボ事務局)。
着ぐるみにしてもよし、フィギュア化してもよしな完成度の高さが光りました。地元を愛する熱意も伝わってきます。これなら公式キャラクターとして認めてくれるのではないでしょうか?(3Dモデラボ事務局)
ここでは、残念ながら勝手にご当地キャラ部門 優秀作品賞を逃した第2位と第3位の作品を紹介します。第2位は、ぽんさんの「いけぶくろこ」でした。その名の通り、池袋のご当地キャラで、見た目もそのまま「池」と「袋」をまとった黒子です。
明和電機の土佐社長からは、
顔が紙袋なのが斬新。駄じゃれから無理やり3Dモデリングするという「技術のムダづかい」な感じがとても良い!(明和電機 土佐社長)
とのコメントが寄せられています。
そして、第3位は、Rieさんの「加賀之雪之丞【石川県のご当地キャラ】」が選ばれました。北陸新幹線の開通で注目を集める石川県のご当地ヒーローキャラ! 他の作品にはない圧倒的な“ヒーロー感”が印象的です。
技術審査員の水野さんからは、
加賀の伝統工芸品や石川県をモチーフにしたパーツをバランスよく配し、スカルプティングによる衣装のモデリングから、出力のためのSTLもエラーがなく、レンダリングによるイメージまで全体を通して魅力を感じさせる丁寧な作品です。ぜひ、次は動きを感じるポーズにしてください。手裏剣に巻いたひも? は1mmを切っている太さなので、3Dプリンタで出力する際にはもう少し太いと安全だと思います(水野さん)。
といった高評価をいただきました。
というわけで、勝手にご当地キャラ部門の結果(上位10作品)はご覧の通りとなりました。
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