Xpedition Package Integratorは、パッケージ基板とプリント基板の物理設計を行える電気CADと、ダイ−パッケージ基板−プリント基板の間で協調設計するための統合プラットフォーム、ダイや各基板間の接続や制約条件を管理するツール、ライブラリの作成と管理のためのツールから構成されている。
先述した「壁を貫く形での協調設計」を実現する上で最も重要な役割を果たしているのが仮想ダイモデルだ。Xpedition Package Integratorを使えば、EDAツールに依存しない形で、ダイの設計データから、従来の単純なダイ抽象モデルよりも詳細度の高い仮想ダイモデルを出力できる。
この仮想ダイモデルと、パッケージ基板やインターポーザ、プリント基板の間の接続をグラフィカルに表示することで、システムレベルで最適な配線接続を実現できる。また、Excelのスプレッドシートを使っていたパッケージ基板の端子配置について、Excelの行や列に縛られない形で柔軟に行える「WYSWIGボールマッププランニング」機能を用意した。この機能を使うと、ルールベースの端子の入出力を自動で割り当てることもできる。Xpedition Package Integratorを使って設計した内容を、自動的にライブラリを作成/管理する機能も提供されている。
さらに、メンターが展開している電磁界解析や熱解析のツールとの連携機能も特徴の1つだ。プリント基板の電磁界解析などに用いる「HyperLynx」や熱流体解析ツール「FloTHERM」だけでなく、メンターが2014年5月に買収した、3次元にダイを積層したICパッケージの電磁界解析に最適なツール「Nimbic」と連携させれば、さらなる設計の最適化が可能になるという。
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