PCB設計データを一元管理するツール、メンターが「Xpedition」に追加実装ニュース

Mentor Graphics(メンター)は、プリント基板(PCB)の設計/製造用プラットフォーム「Xpedition」の最新ラインアップとして、PCBの設計プロセス全体にわたる情報を一元管理するツール「Xpedition Data Management(xDM)」を発表した。

» 2014年07月28日 12時30分 公開
[MONOist]
「Xpedition」プラットフォームにおける「xDM」の役割

 Mentor Graphics(メンター)は2014年7月23日(米国時間)、プリント基板(PCB)の設計/製造用プラットフォーム「Xpedition」の最新ラインアップとして、PCBの設計プロセス全体にわたる情報を一元管理するツール「Xpedition Data Management(xDM)」を発表した。

 xDMは、PCBの設計データを管理する「xDM Design」と、PCBの設計に必要な部品などのライブラリ管理を行う「xDM Library」、PCB関連のデータを機密保護しながら共有できるようにするファイル形式「Enterprise Data eXchange(EDX)」から構成されている。

 xDMの中核を成すxDM Designは、幅広いソースからのデータを効率的に管理し、プロジェクトの関係者が利用する全てのツールとデータを集約制御する、PCB設計の「操縦席」のような役割を果たすという。主要機能となる設計トレーサビリティは、ツリー図を作成し、設計オブジェクトに関連する全てのイベントをフォローする。また、コラボレーションクライアント機能を導入すれば、Webブラウザで設計全体を閲覧しながら連携し、設計レビューの修正点や注意点を書き込むこともできる。

 xDM Libraryは、部品ライブラリの作成、3Dモデリング、コンポーネント管理、プロセス統合といったライブラリの開発と管理に用いる。開発プロセスの初期から、設計と部品選択の主要要素を可視化し、最適な部品を最初から迅速に特定できるので、開発の手戻りを防止し、製品の品質とコスト効率を向上するのに役立つ。

 EDXは、PCB関連のIP(Intellectual Property)を一貫性のある表現形式で取り込み、全社規模でこのデータを安全に機密保護して共有するための新しい標準データ形式だ。EDXの導入により、顧客の電気CADやサードパーティー製アプリケーションとの間でのデータ交換とプロセス統合における機密保護を実現できるようになる。

「Xpedition」プラットフォームにおける「xDM」の役割 「Xpedition」プラットフォームにおける「xDM」の役割。PCBの設計データを管理する「xDM Design(xDM設計)」、ライブラリを管理する「xDM Library(xDMライブラリ)」、新たなファイル形式の「EDX」から構成されている(クリックで拡大) 出典:メンター・グラフィックス・ジャパン

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