経団連は新卒採用をめぐる活動を後ろ倒しするよう求めているが、HRプロは調査レポート「2016年新卒採用 中間調査」の中で、就職活動は実質的には長期化していると指摘している。
HRプロは2015年2月27日、企業の新卒採用担当者を対象とした調査レポート「2016年新卒採用 中間調査」の中から、採用活動を展開するスケジュールに関する調査結果を発表した。
経団連は「採用選考に関する指針」を示し、新卒採用をめぐる広報活動を卒業・修了年度に入る直前の3月以降、面接などの選考活動を卒業・修了年度の8月以降に後ろ倒しするよう求めているが、就職活動は実質的には長期化していると指摘している。
同調査の結果、企業の採用担当者のうち、77%が「7月」以前に選考活動を開始する予定でいることが判明。ピークは4月で、25%の企業が選考を開始する計画だ。経団連の推奨する「8月」に選考を開始する企業は、わずか15%にとどまった。
こうした結果を受け、HRプロは「2016年度新卒採用のスケジュールの繰り下げは、採用活動の短期化を目指すための施策でしたが、早期から採用活動に取り組む企業は多く、実質の長期化を招いていることは否めません」とコメントしている。
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