トヨタ自動車は、国際オリンピック委員会(IOC)との間で、TOP(The Olympic Partner)パートナー契約を締結した。契約対象となる製品分野は、新たに設定された「モビリティ」となっている。
トヨタ自動車は2015年3月13日、東京都内で会見を開き、国際オリンピック委員会(IOC)との間で、TOP(The Olympic Partner)パートナー契約を締結したと発表した。契約期間は、2020年開催の東京オリンピックを含めた2015〜2024年までの10年間。
IOCのTOPパートナー契約は、オリンピックの最高レベルのグローバルスポンサーシッププログラムで、夏季と冬季それぞれのオリンピック大会および関連活動について、スポンサー企業がグローバルで支援を行う。スポンサー企業側は、オリンピックの公式呼称や五輪マークの使用権が得られる。
今回トヨタ自動車がIOCと締結したTOPパートナー契約は、新たに設定された「モビリティ」分野が対象となっている。主な対象製品は、乗用車、小型モビリティ、商用車などの「Vehicles」と、ITSやテレマティクスサービスといった「Mobility Services」である。
オリンピックのパートナー契約は基本的に1分野1社に定められており、その分野では契約したパートナーが独占的にオリンピックの公式呼称や五輪マークを使用することになる。TOPパートナーは契約範囲が世界全域となるので、トヨタ自動車がモビリティ分野のTOPパートナーになったということは、他の自動車メーカーはオリンピックを宣伝活動に利用できなくなる。
実際に今回の契約では、2015〜2016年の権利対象国は日本にのみ限られており、世界全域が権利対象となるのは2017年1月1日からだ。これは、2016年開催のリオデジャネイロオリンピックで、開催国のブラジルをはじめ各国のオリンピック委員会が自動車メーカーとローカルのパートナー契約を結んでいるためだ。トヨタ自動車も、これまでの約20年間は、日本だけで権利を使用できるパートナー契約を結んでいた。
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