通信機能を持つクルマ、いわゆる“コネクテッドカー”の普及が進んでいる。「Teradata Universe Tokyo 2015」でVolvo CarsのJonas Ronnkvist氏が、コネクテッドカーの普及が自動車業界にもたらす変化とボルボの未来を見据えた自動車開発について語った。
日本テラデータは2015年3月5日、東京都内でプライベートイベント「Teradata Universe Tokyo 2015」を開催した。同イベントにはVolvo Cars(ボルボ) Director Business Development&Strategy,Consumer IT Servicesを務めるJonas Ronnkvist氏が登壇。 Ronnkvist氏は「『つながる』から始まる新たな未来 コネクテッド・カー、コネクテッド・コンシューマー」をテーマに、コネクテッドカーの普及が自動車業界にもたらす変化とボルボの未来を見据えた自動車開発について語った。
車載情報機器がスマートフォンと連携するようになるなど、近年、通信機能を持つクルマ、いわゆる“コネクテッドカー”の普及が進んでいる。それに伴い、タッチパネルを備えたスマートフォンやタブレットのように操作できる車載情報機器も登場し始めている。
Ronnkvist氏は、ボルボが2015年5月に販売を予定している新型SUV「XC90」には大型のタッチパネルを備えた車載情報機器が搭載されることを紹介。クルマのメンテナンス時期が近くなるとユーザーに通知を行い、画面上から近くの整備工場を探して予約することも可能だという。同氏は「多くのユーザーは車載情報機器に対して、スマートフォンやタブレットのような機能とインタフェースを求め始めている」と語る。
スマートフォンやタブレットの普及は、ボルボが提供する車載サービスの普及速度にも大きな影響を与えたという。ボルボは2001年から、事故などの緊急時に外部に連絡が行えるサービス「Volvo On Call」を提供している。Ronnkvist氏は「2001年当時のVolvo On Callは車両にボタンを取り付けるというもので、オプションとして利用するユーザーは少なかった。しかし、スマートフォンのアプリケーションとして提供し始めてたところ、飛躍的に普及が進んだ」と語る。
また同氏は、Volvo On Callの普及を後押した要因として、さまざまな機能のアプリケーションの提供を挙げた。「車室内の冷暖房をコントロールできるというよな、ユーザーの利便性を高めるさまざまなアプリケーションを導入していった。このように、今後も自動車メーカーは燃費性能だけでなく、ユーザーの求めるサービスを追求していくことも重要になる。これは15年前には考えられなかったこと」(Ronnkvist氏)。
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