排水の約70%を良質水に処理できる、排水再利用パッケージ装置FAニュース

三浦工業と三菱レイヨンは共同で、排水再利用パッケージ装置を開発した。MBR膜とRO膜を搭載し、既存の排水処理設備に設置することで、再利用対象排水の約70%を良質な水に処理できる。

» 2015年02月28日 07時00分 公開
[MONOist]

 三浦工業は2015年2月9日、三菱レイヨンと共同で、排水再利用パッケージ装置を開発したと発表した。2013年2月に両社が締結した水処理事業の業務提携に基づき、開発を進めてきたもので、2015年4月に販売を開始する。

 今回開発された装置は、MBR(膜分離活性汚泥法)膜に加え、RO(逆浸透)膜を搭載している。既存の排水処理設備に設置することで、再利用対象排水の約70%を良質な水に処理できる。製造工程などに再利用することも可能で、水量を節約し、上下水道代が高い地域でのコスト削減や製造水原単位低減に貢献できるという。

 また、三菱レイヨンが新たなMBR膜として開発した「低水深対応薄型モジュール」と、三浦工業の装置パッケージ技術の融合により、従来の排水再利用装置に比べて設置面積を50%削減した。さらに、目詰まり低減の膜構造と自動洗浄、水温・水質の影響を受けにくい流量フィードバック制御を採用し、安定的な運転を可能にした。パッケージ化したことで、工事期間も大幅に短縮できる。

 主に、各種工場・施設のプロセス用水、ボイラ用水、冷却水、洗浄水などを対象とし、処理水量は毎時3.0m3となる。

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