レクサスブースでは、GT3 Conceptと同時に、RC FをベースとしたコンセプトカーであるCCS Conceptも展示された。CCSとは、RC Fの先代モデルに位置付けられる「レクサスIS F」をベースに誰でも扱えるサーキット用車両として開発された「レクサスIS F CCS-R(以下、IS F CCS-R)」と同じく「Circuit Club Sport」の略称になるという。
CCS Conceptの外形寸法は全長4075×全幅2000×全高1270mm、エンジンには排気量5.0lのV型8気筒自然吸気エンジン、トランスミッションには8速AT「8-Speed SPDS(Sport Direct Shift)」を採用するなど、ベースとなったRC Fと同じ仕様となっている。タイヤにはドイツのタイヤメーカーContinental Tiresのスポーツカー用タイヤ「Conti Sport Contact 5P」を採用した。
特徴的なのは、トヨタ自動車のモータースポーツ車両開発部門であるTRD(Toyota Racing Development)が、高い空力性能や剛性を追求しCCS Conceptのために専用設計したパーツが採用されている点だ。車両の前後左右に取り付けられたスポイラーをはじめとする空力パーツやエンジンコンパートメントは炭素繊維強化樹脂(CFRP)製で、センターパイプやイグゾーストパイプにはチタン素材を利用している。
このようにCCS ConceptにはCFRPやチタンなど、高剛性かつ軽量な素材が多く利用されており、ベースとなったRC Fより車両重量が軽量化されているとみられるが、重量は公開されていなかった。
レクサスブースで展示されたCCS Conceptの車内では、同車の走行音が再生されていた。トヨタ自動車が今回の展示でこうした“音”にフォーカスしたブースを展示した理由について「レクサスというのは一般的に静粛性の高い“静かな”高級車ブランドとして認知されている。しかし、今回の展示では、レクサスのスポーツモデルであるFブランドを、スポーツカーの走りにとって重要な“音”とともに体感してもらいたいと考えた」(ブース担当者)としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.