NECはユーザーイベント「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO2014」を2014年11月20〜21日に開催する。その中で、新たに画像と重量で検品を自動化するシステムを出展する。
NECは2014年11月19日、ユーザーイベント「C&Cユーザーフォーラム & iEXPO2014」(2014年11月20〜21日)開催に先立ち、記者向け内覧会を開催した。同展示会で「製造業向けソリューション」ゾーンを設置し、製造業向けのさまざまな提案を行っているが、新たに画像と重量で検品を自動化するシステム「画像・重量 検品支援システム」を出展。パンフレットやマニュアルなど、バーコードやRFIDを付けられないモノの検品効率が7〜8割上げられるという。
同システムは、重量の自動測定機能と画像認識技術を組み合わせることで、パンフレットやマニュアルなど、バーコードやRFIDなど製品識別情報が付与されていない製品の自動検品を行えるというものだ。
倉庫や物流拠点などで、これらの識別情報が付与されていない製品の検品を行う場合、従来は人手をかけて目視作業で実施するケースがほとんどだ。しかし、類似品が多いため、誤認識が起きることがあり、二重、三重の確認作業を行う必要があった。また、システム管理ができないため、出荷指示と伝票を手作業でひも付けする作業も求められていた。
同システムを利用することで、これらの作業負担を低減することができる。「現場での作業量は7〜8割削減できる。倉庫など拠点全体でも2〜3割の時間やコストを削減できる」(ブース説明員)としている。
具体的に同システムを利用した作業の手順は以下のような流れだ。
パンフレットやマニュアルを複数組み合わせる場合などで、正しい製品か(画像)、正しい数量か(重量)を瞬時に確認できる。倉庫管理システム(WMS)などとも連携できるために、出荷情報と自動でひも付けすることなども可能だ。また、パンフレットなどの冊子だけでなくCDやDVDなどの確認にも利用できる。さらに立体物の検品にも活用を検討しているという。
価格は「自給1000円のパートを1年間雇い続けるよりは安い価格で導入できる額」(ブース説明員)としており、作業効率改善を実現することで短期間での回収可能だとしている。既にヤマトホールディングス傘下のヤマトシステム開発での導入実績があるとし、今後はさらに導入実績を拡大していくという。
ドイツ政府が推進する国家プロジェクト「インダストリー4.0」。その目指すところは、現在よりも一段と高度化した生産システムです。同様のモノづくりのさらなる高度化に向けた取り組みは、米国や日本などでも巻き起ころうとしています。「インダストリー4.0が指し示す次世代工場の姿」特集では、「インダストリー4.0」が目指す姿や標準化の道のりなどを追うとともに、日本で高度な生産方法や生産技術に挑戦する動きを取り上げています。併せてご覧ください。
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