「CEATEC JAPAN 2014」でマツダは、先行車や対向車の位置を検知してLED光源を部分的に消灯する自動ハイビームなど、夜間走行のドライバーの認知支援を強化した新世代ヘッドランプ技術「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を展示した。
マツダは「CEATEC JAPAN 2014」(2014年10月7〜11日、幕張メッセ)で、先行車や対向車の位置を検知してLED光源を部分的に消灯する自動ハイビームなど、夜間走行におけるドライバーの認知支援を強化した新世代ヘッドランプ技術「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を展示した。
ALHにはLEDアレイ方式が採用されており、4つに分割されたハイビーム光源を個別に消灯することができる。カラーCMOSセンサーや、対向車識別アルゴリズムなどを搭載したマツダ独自開発の「フォワード・センシング・カメラ」を利用して、先行車や対向車のヘッドランプやテールランプを検知。その情報を基に、4分割されたハイビーム光源のうち、対向車などへ照射している部分の光源のみを自動で消灯する。
また、ALHにはヘッドランプの側面にLED光源を追加して照射範囲を広げる「ワイド配光ロービーム」が採用されており、夜間走行おける歩行者や障害物を認知しやすくした。また、ヘッドランプのオートレベリング機構のモーターを用いて、車速に応じてヘッドランプ光軸を自動で切り替える「ハイウェイモード」も搭載した。これにより、遠方にある標識や障害物の認知をサポートする。
「マツダが開発したこれまでのハイビームコントロールシステムは、先行車や対向車がいる場合にハイビームをロービームに自動で切り替えるというものだった。ALHは、フォワード・センシング・カメラで取得した自車から先行車や対向車がいる方向の角度情報を利用し、LEDの消灯と連動させている。ALHはマツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE」の延長として開発したもの。運転中のドライバーに適切に『認知/判断/操作』を行ってもらいたいという、マツダの安全技術に対する考えが反映されている」(マツダ担当員)。
ALHの市場投入については「時期はまだ未定。一部のグレードの車種のみに搭載するのではなく、なるべく多くの車種に採用したいと考えている」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.