建材メーカー サンワカンパニーの大阪ショールームで、没入型ホログラフィック・ディスプレイシステム「zSpace」を利用した「3Dインテリアシミュレータ」が展示される。3Dシミュレータの開発を担当したカディンチェは、展示の反響次第で自動車など製造業へも同様なシステムの開発・外販を検討したいとのこと。
カディンチェは2014年4月24日、サンワカンパニー、電通国際情報サービス(ISID)のオープンイノベーション研究所とともに、没入型ホログラフィック・ディスプレイシステム「zSpace」を利用した「3Dインテリアシミュレータ」を開発したと発表した(関連記事:3次元モデルが目の前にあるみたい! スタイラスで突いて、回して、裏返して――zSpace)。
zSpaceは、ディスプレイ、偏光メガネ、スタイラスの3点の専用ハードウェアで構成されるVR(バーチャルリアリティ:仮想現実)システム。偏光メガネを掛けて画面をのぞき込むと、3次元モデルが目の前にあるかのように飛び出して見え、目に映った映像をスタイラスで突くことで3次元モデルを直接触っての操作が可能なのが特徴だ。3Dインテリアシミュレータでは、3次元仮想空間にある部屋の中の建材や家具の配置や雰囲気が確認できる。
建材メーカーのサンワカンパニーは同社ショールームでの展示とアプリケーションの全体的な仕様策定、zSpaceの日本国内販売代理店であるISIDのオープンイノベーション研究所は企画および技術サポート、ソフトウェアベンチャーのカディンチェはゲームエンジン「Unity」を用いた3Dシミュレータ開発を担当する。
同システムはサンワカンパニー向けとして開発され、外販はしていない。2014年4月26日〜5月6日の期間で同社大阪ショールーム内に設置し顧客が体験できるようにする。
カディンチェは展示の反響次第で、同様な仕組みの開発や外販も検討するという。今回のようなインテリア関係だけではなく、自動車や家電など3次元データが関わる業界を幅広く視野に入れているとのことだ。
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