スマートフォンメーカー・BlackBerry子会社のQNX Software Systems(QNX)は、Appleの「CarPlay」とつながる車載情報機器との接続互換性をサポートする方針を明らかにした。
スマートフォンメーカー・BlackBerry子会社のQNX Software Systems(以下、QNX)は、Appleが2014年3月2日に発表した「iPhone」と車載情報機器を連携させる機能「CarPlay」(関連記事:「iOS in the Car」の正式名は「CarPlay」、トヨタや日産、ホンダなど16社が採用)への対応状況を明らかにした。
これは、日本法人のQNXソフトウェアシステムズが、2014年3月6日に東京都内で開いた新製品発表会の際に回答したもの。同社でアジア太平洋地区自動車担当のビジネスデベロップメントマネージャを務める中鉢善樹氏が、QNXのCarPlayに対するコメントを紹介した。
「スマートフォンその他のモバイルデバイスとのコネクティビティ(接続性)は、QNXによるインフォテインメント(車載情報機器)向けプラットフォームの強みの1つであり、多くの自動車メーカー、そしてティア1サプライヤが、各社の自動車でスマートフォンとヘッドユニットのインテグレーションを実装する際に弊社のプラットフォームを使用しています。弊社ではApple製デバイスとの高品質なコネクティビティ機能を確保するべくAppleと長きにわたるパートナーシップを保持しており、このパートナーシップはAppleのCarPlayの互換性サポートにも拡張されます」(QNX)。
QNXは、カーナビゲーションシステムやディスプレイオーディオ、デジタルクラスタといった車載情報機器向けに「QNX CAR Platform for Infotainment」と呼ぶソフトウェアプラットフォームを展開。欧米の自動車メーカーや車載情報機器メーカーを中心に採用されている。QNX CAR Platform for Infotainmentをはじめ、QNXのソフトウェア製品を搭載する自動車のグローバル出荷台数は、2011年で900万台、2012年で1100万台に上るという。
例えば、現在開催中の「ジュネーブモーターショー2014」で、CarPlayに対応する車載情報機器を新型「Cクラス」に搭載して披露しているDaimler(ダイムラー)は、カーナビゲーションシステムやカーオーディオにQNXのソフトウェア製品を採用していることで知られている。
実際に、Cクラスに搭載している車載情報機器はHarman(ハーマン)の製品だという。ハーマンは、2010年4月にBlackBerry(当時はResearch In Motion)に売却するまではQNXの親会社であり、現在もQNXのソフトウェア製品を広く採用し続けている。
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