グラフをプロットする機能もある。無償版で使えるのは、2次元の「X-Yプロット」のみ。あらかじめマスで定義(:=)を作った上で、「プロットの挿入」から「X-Yプロット」を選んでグラフを作成する。XとY、それぞれの軸に定義を入力すると、プロットされる。
グラフを作る際にも使える「レンジ変数」は、最小値とステップ値、最大値を定義して作る。それぞれの値はカンマでくくり、「x:=最小値,ステップ値..最大値」と入力する。その下に「x=」と書けば、変数を振った値が表示される。以下は、最小値が12で、24をステップ値とし、48を最大とした例だ。
これを利用すると、以下のような円弧をプロットできる。最大値に「π」を定義し、グラフはyをsin、xをcosにした例(何も定義しないと、円がプロットされる)。このように、sin、cos、tanも定義できる。
Mathcadは、「文字の大きさを変える」「太字にする」「色を変える」といったフォントの設定、画像を貼るなど文書ソフトらしい設定も備えている。
なので、例えば以下のような設計書も作れる。このような設計書を図面と一緒に管理しておけば、設計標準の管理もしやすくなる。業務引き継ぎや新人技術者のレクチャーにも役立ちそうだ。
有償版ではよりハイエンドな数式が作成できる。冒頭で説明したように、有償版の機能は、30日間無償で利用できるが、期限が切れると無償版に自動移行する。
有償版の機能は以下だ。
その他、外部から、CやC++、FortranなどでプログラミングしてコンパイルしたDLLファイルをMathcadの中の関数として「関数UI」に追加することも可能だ。
Mathcad Prime 3.0のライセンス価格は以下の通り。
「計算」は、理系・文系問わず、あらゆる分野に存在するもの。Mathcadは、この使い勝手故に、実は工学系以外の分野でも使われていて、保険外交員のユーザーもいるとのことだ。そういうわけで……、設計や技術関係以外のテーマで計算してみた。操作に慣れるための入門としてもちょうどいいかもしれない!?
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