オムロンは、2012年度省エネ大賞で「経済産業大臣賞」を受賞した省エネ改善事例で使用したエコ モノづくり支援ツール「環境あんどん」を商品化した。
オムロンは、同社工場で培った省エネノウハウを実装したエコ モノづくり支援ツール「環境あんどん EQS-AD10」(以下環境あんどん)、「センサーネットワークサーバ EQ100」(以下EQ100)を2013年6月から発売する。
同社では、環境経営ビジョン「グリーンオムロン2020」を策定し「ECOものづくり」を推進。その一環として取り組む工場の省エネ化活動の中で、同社綾部工場の省エネ環境改善事例『“環境あんどん”による工場の「診える化」と「最適化」ECO活動』が、2012年度省エネ大賞で「経済産業大臣賞」を受賞している(関連記事:オムロン逆転の発想、「カイゼン」と「省エネ」は同じことだった)。
今回の新製品はこの省エネ活動の中心となった製造現場における電力および関連指標の可視化ツールとセンサーネットワークサーバを商品化したものだ。
可視化ツール「環境あんどん」は生産性や品質を維持しながら省エネを推進する“診える化”ツール。電力はもちろん、生産に関連するさまざまな指標を合わせて表示することで、生産性や品質維持に影響を与えることなく省エネにつながる“気付き”を生み出すことができることが特徴だ。
「例えば、電力センサーとパーティクルセンサーを組み合わせて表示することで、清浄度を維持するために常にファンを回し続ける必要がないことに気付くかもしれない。さまざまな指標を一元監視できることで、新たな作業改善のきっかけになる」と担当者は語る。
省エネ専任者ではなく、製造現場の担当者でも使いやすいシンプルな表示を目指し、異常時の警報表示やカスタマイズなども容易で分かりやすくしたという。また、常時監視機能を備え、時間ごとに設定した目標値を超えていないかをリアルタイムで確認可能。さらに一元監視機能により、製造現場の様子を複数の視点から確認できるとしている。登録した階層構造による画面設定なども可能だ。
一方、環境あんどんと組み合わせて利用するEQ100は、環境あんどんに効率よくデータを収集するためのサーバ。電力データに加えて、パーティクル(微小なちり)の量やエア流量、温度など、製造現場の電力使用に大きな影響を及ぼす因子のデータを、LAN・RS-485・920MHz無線という複数の通信形態で収集する。
どちらも2013年6月に発売する。環境あんどんはオープン価格としているが、市場想定価格は100万円前後で3年間で500台の販売を目指す。EQ100は標準価格19万8000円とし、3年間で3000台の販売を目指す。
なお、これらの製品は6月19日から東京ビッグサイトで開催される「第24回設計・製造ソリューション展」に出展する予定だという。
会期 2013年06月19〜6月21日 10:00〜18:00※最終日のみ17:00終了
会場 東京ビッグサイト
東2ホール(小間番号:15-6)
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