ここまで順調だった北上くんとえみちゃんのPi:Co Classicですが、トラブルが発生してしまいました!
これが例えば、買ってきたTVのリモコンであれば「センサーが壊れている! 返品、返品!!」と言ってもいいかもしれませんが、今回は、自分たちではんだ付けしたロボットです。「センサーが壊れた」だけで済ますわけにはいきません。その原因を調べる必要があります。
Pi:Co Classicは、動作確認済みの市販の組み立てキットですから、回路自体に問題はないでしょう。となると、チェックする項目は限られてきます。
トラブルが発生した場合は、冷静に判断し、考えられる原因を1つずつ確認していきましょう。以下、代表的なトラブルの原因です。
では、確認しやすいところから、順に見ていきましょう。連載第2回で掲載したように、フォトトランジスタには“極性”があります(詳しくはこちら)。「E(エミッタ)」と「C(コレクタ)」を逆にしていないでしょうか? はんだ付けはちゃんとできているでしょうか?(画像7)
どうやら問題なさそうです。それでは次の箇所を見ていきましょう。
抵抗の値を間違えていると、回路が正常に動きません。組み立てマニュアルや回路図を参考にして、センサー基板の抵抗を確認してみます(画像8)。
ここまでの点検では、回路トラブルの原因になりそうなものは見つかりませんでした。「じゃあ、フォトトランジスタが初期不良!?」と、考えるのは早計です。まだ、回路全体のはんだ付けをチェックしていません。
はんだ作業の際、抵抗はリードを軽く曲げて仮固定してはんだ付けしました。Pi:Co Classicの基板は、ホール間隔が狭いので、ひょっとするとリードを曲げ過ぎて、隣と接触してしまっているかもしれません。
ルーペを使って、怪しいところがないか隅々までじっくりとチェックしましょう。
おやっ!? どうやら今回は、はんだミスが誤動作の原因だったようです(画像9)。
初めての電子工作では、作ったものがすぐにちゃんと動くことの方がまれです。市販キットであれば動作確認済みなので、動かない時はどこかにミスがあるはずです。焦らずに腰を据えて原因を探しましょう!
ちゃんとはんだ付けしたつもりだったのに……。
はんだ不良は、よくあるミスだよ。
そーなんですか……?
今回は、分かりやすいミスでよかったよ! 不良箇所を見つけるのに丸1日かかることだってあるんだから!
うわぁ……。
基板が動かないとき、どうやって原因を見つけるのかはある程度の知識と経験が必要だね。
そうですね(ふぅ)。
さぁ、最後にモータの動作をチェックしよう!
は〜い(今度は動くといいなぁ……)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.