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» 2012年04月20日 13時40分 公開

設計審査の超定番「安全率」をごまかすな!甚さんの「技術者は材料選択から勝負に出ろ!」(11)(3/3 ページ)

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図面読めねぇ、描けねぇ管理職

良

甚さん! これが言いたかったんですね? 設計審査で、“ダメ管理職”は分母と分子については、まず尋ねない……。


甚

おぉ、そうよ。最近は、「図面読めねぇ、描けねぇ管理職が……」って言いてぇところだな。


 甚さんの愚痴に、ちょっとお付き合いしてみましょうか?

甚

日本企業も大変なことになってきたんだぜぃ。この記事の最初の方に出てきた5N企業を中心によぅ、こんな感じだ。

  1. 図面が読めない、描けない設計管理職の出現
  2. 特許を書けない、特許公報を読んだことがない設計管理職の出現
  3. 設計審査ができない設計管理職の出現
  4. 安全率の単語を知らない設計管理職の出現
  5. 検図ができない設計管理職の出現

 コリャ、ちょっと末期症状じゃーねぇかい?


 日本企業の経営不振が、「東日本大震災」「タイの洪水」「円高」の影響であると言い訳する経営者をよく見ますが、本当にそうでしょうか?

良

僕たちの将来は一体、どうなってしまうのでしょうか? いま、僕が興味のある商品も、アップル製とサムスン製です……。


甚

それは、オメェたちがどうにかするんだぜぃ!


これまでのおさらい

甚

良君、これでよく分かっただろう! どこの企業でも、設計審査における定番の質問は、「安全率」だぁ。分母と分子について全く質問しねぇ管理職だけにはなるなっ!


良

甚さん! 安心してください。ウチの会社に設計審査はありませんから! 検図もありません!


甚

おぉ、そうかいそうかい! それは良かった。


甚

――って、オイッ! そんな会社、さっさと辞めちまえっ!


 最後に、また甚さんの悪い口グセが出てしまいました。困ったものです……。

 これまでの内容を総括して、本連載『甚さんの「技術者は材料選択から勝負に出ろ!」』を終わるとしましょう。

 寿司(すし)屋も技術屋も職人なら、「目利き力」が必要:第1回で解説済み

 「目利き力」とは

  1. 比重(Q):第2回で解説済み
  2. 縦弾性係数(Q):第2回で解説済み
  3. 横弾性係数(Q):第2回で解説済み
  4. 線膨張係数(Q):第3回で解説済み
  5. ポアソン比(Q):第3回で解説済み
  6. 熱伝導率(Q):第6回で解説済み
  7. 比電気抵抗とIACS(Q):第6回で解説済み
  8. 標準材料サイズ(QCD):第7回で解説済み
  9. 引張り強さ(Q)第8回で解説済み
  10. 降伏点/疲れ強さ/0.2%耐力/ばね限界値(Q)第8回第9回で解説済み
  11. 特徴/用途(QCD)第10回で解説済み
  12. コスト係数(C)第10回で解説済み
  13. 入手性(D)第10回で解説済み

第11回は、Qに関する総まとめにふさわしい、そして、設計審査の定番である「安全率」で締めくくりました。

 ただいま「甚さん」シリーズの新連載を準備中です。お楽しみに。



Profile

國井 良昌(くにい よしまさ)

技術士(機械部門:機械設計/設計工学)。日本技術士会 機械部会 幹事、埼玉県技術士会 幹事。日本設計工学会 会員。横浜国立大学 大学院工学研究院 非常勤講師。首都大学東京 大学院理工学研究科 非常勤講師。

1978年、横浜国立大学 工学部 機械工学科卒業。日立および、富士ゼロックスの高速レーザプリンタの設計に従事。富士ゼロックスでは、設計プロセス改革や設計審査長も務めた。1999年より、國井技術士設計事務所として、設計コンサルタント、セミナー講師、大学非常勤講師としても活躍中。Webでは「システム工学設計法講座」を公開。著書に「ついてきなぁ!加工知識と設計見積り力で『即戦力』」(日刊工業新聞社)と「ついてきなぁ! 『設計書ワザ』で勝負する技術者となれ!」(日刊工業新聞社)がある。



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