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» 2011年05月31日 12時00分 公開

アジアサプライヤ・中小企業の取り込みを目指すJAMPの活動環境配慮モノづくり最前線(1)(2/2 ページ)

[原田美穂@IT MONOist]
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タイ・マレーシア+中・韓・台への普及促進へ

 日本のメーカーだけでなく、アジアを中心とした海外企業との取引も増えつつあることから、アジアを中心としたサプライヤへの普及も会員企業から要望が多いものの1つだ。国際普及の面では、国際化企画実行委員会委員長 中井泰史氏が会員企業アンケートを基に活動指針を説明した。従来JAMPではタイ・マレーシアを重点地域と位置付け、普及・啓蒙活動を進めてきたが、アンケートでは「新たに普及活動を強化する地域」で、中国・韓国・台湾とする声が多数寄せられたため、今後の重点地域に加えていく考えを示した。

 「グローバルサプライチェーンを考えた普及を進めることに加え、他国や他団体のルールとも協調していきたい」(中井氏)

AISの改善、IEC62474などへの対応

 JAMP AIS作成技術委員会 委員長 井上琢仁氏はAIS委員会の活動報告として、ツールの利用者から得られた意見を次期バージョンの改善点として盛り込んでいくことを示した。JAMPは既に2011年2月に「改造構想」を示しており、5月末には「改版の概要」を公開する計画である。

 JAMP AISは、主に部品メーカーなど向けに、成型品・部品の化学物質含有量の情報伝達用シートの規格。「質量」「部位」「材質」「管理対象法規に該当する物質の含有有無・物質名・含有量・成形品当たりの濃度」などの情報を記載して完成品メーカーなどの川下企業に情報を伝えるためのものだ。これとは別に素材などの川上企業向けには、MDSPlusというフォーマットが用意されている。

 フォーマットの改版内容の一例を挙げれば、ジブチルスズ化合物(DBT)、ジオクチルスズ化合物 (DOT)、パーフルオロオクタンスルホン酸塩(PFOS)に限定するが、REACH ANNEX XVIIの用途情報を伝達情報に盛り込む予定である。

 JAMP認定ツールの改版例では、「XMLデータフォーマットが統一されている限りにおいて、入力・出力インタフェースなどは自由度を許容する方針」とし、より利用しやすい形式での提供を推進していく考えを示した。

 この点について、質疑応答では入力情報が自由になってしまうと、情報の統一が難しくなるのではないか、という懸念が示されたが、これに対して井上氏は「入力や出力形式はあくまでもインタフェースの問題。データとしてJAMPが規定しているスキーマと辞書に準拠していれば、別のツールでも読み込むことができるので問題は発生しない。国や業界を超えて多岐のサプライチェーンを渡って情報伝達が行われる環境下では、紙の帳票をベースとした情報流通は自然に淘汰されてくるだろうと認識しており、電子化への移行を推奨する。元データは標準化された形式・規格に則して持っていることを前提とした運用を進めてほしい」と回答している。

 このほか、外部団体との協力体制としては、JAMA/JAPIA、JEITAなどの他の業界団体や日本化学工業協会(日化協)などとも連携も進めているという。例えば、JAMA/JAPIAの標準書式との変換機能についても、「協議を進めており、現在検証中である」(井上氏)としている。他のJIGなどの書式については「IEC62474の準拠を通じて対応していく予定」だ。JAMPのツールとフォーマットはIEC62474規格に準拠させる。しかし、規格が定義している用語は英語であり、日本語や中国語のツールにそのまま採用することはできない。項目名や表記部分では、ツールが使用する言語環境に合わせて設定し、規格が定義する名称との対比表を準備することで準拠をさせたいとした。

 このほか、質疑応答ではJAMP情報流通基盤(JAMP-GP)の利用が進んでいない状況を改善すべく、2011年度はAISユーザーに対して、自社で持つ情報をJAMP-GPにも反映させるようなキャンペーン活動を進める予定があることも委員会のメンバーから示された。

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