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工場やオフィスなど現実空間を対象にARコンテンツをレイアウトできる技術AR活用最前線(2/2 ページ)

PTCジャパンはメディア向けラウンドテーブルを開催し、同社の産業向けAR(拡張現実)ソリューション「Vuforia Studio」が提供する空間コンピューティング「Area Targets(エリアターゲット)」の特長やその可能性について説明した。

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空間コンピューティングの活用イメージと事例

 エリアターゲットによる空間コンピューティングの具体的な活用イメージとしては、大きく「デジタル情報の表示」と「ナビゲーション」が挙げられる。

 デジタル情報の表示では、その人のコンテキスト(状況)に応じて、例えば、オフィスの会議室の前で利用状況を確認したり、会議室を予約したり、オフィスの案内を表示したり、オフィス機器の利用方法を示したりといった利用が考えられる。また、ナビゲーションでは、空間全体や自分の周辺を理解し、自己位置を正しく把握できるという空間コンピューティングの特長を生かして、空間内の目的の場所まで人を誘導することも簡単に行える。

空間コンピューティングの用途(1)デジタル情報の表示
空間コンピューティングの用途(1)デジタル情報の表示[クリックで拡大] 出所:PTCジャパン
空間コンピューティングの用途(2)ナビゲーション
空間コンピューティングの用途(2)ナビゲーション[クリックで拡大] 出所:PTCジャパン

 その際、「現場業務に従事する利用者は、ただ単に目的地に到着することがゴール(目的)ではなく、着いた先で作業することが目的であるはずだ。空間コンピューティングを利用すると、移動しているのか、目的地に着いたのかも理解できるため、到着に合わせてその場で必要な情報、例えば、マニュアルやIoTを活用した稼働情報などをタイムリーに表示するといったことも可能になる」(川崎氏)という。

 メディア向けラウンドテーブルでは、PTCジャパンのオフィス受付エリアから展示デモコーナーまでの空間を対象に、エリアターゲットによる空間コンピューティングのデモンストレーションを披露した。

デモの様子(1)
デモの様子(1)空間全体を対象にしているので、視点を遠くに向けると複数のデジタル情報がそれぞれ適切な位置に表示されていることを確認できる[クリックで拡大]
デモの様子(2)
デモの様子(2)目的の場所(デモ装置)まで黄色のドットでナビゲーションしてくれる[クリックで拡大]
PTCジャパン イノベーション&デジタルトランスフォーメーション事業部 事業本部長の諸橋伸彦氏
PTCジャパン イノベーション&デジタルトランスフォーメーション事業部 事業本部長の諸橋伸彦氏

 また、PTCジャパン イノベーション&デジタルトランスフォーメーション事業部 事業本部長の諸橋伸彦氏からは、エリアターゲットによる空間コンピューティングの活用事例として、札幌市の狸小路商店街で実施したAR観光ガイドの実証実験や、中部電力と行った設備操作に対する安全と信頼性の確保に向けた検証の取り組みについての紹介があった。


狸小路商店街で実施したAR観光ガイドの実証実験について
狸小路商店街で実施したAR観光ガイドの実証実験について[クリックで拡大] 出所:PTCジャパン

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