セイコーエプソンがレビュー工数を50%削減 課題追跡/管理ツールの導入でメカ設計ニュース

Sceneの製造業向け課題追跡/管理ツール「Issues」をセイコーエプソンが導入した。導入後はレビュー業務工数が半減し、物品手配コストや人件費を10%削減できた。蓄積した知見の活用による費用削減も期待される。

» 2025年02月18日 09時00分 公開
[MONOist]

 Sceneは2025年2月4日、同社の製造業向け課題追跡/管理ツール「Issues」をセイコーエプソンが導入した事例を紹介した。

 セイコーエプソンは、設計品質の向上と設備納期の短縮を求めて、Issuesの導入を検討。自動化設備の設計を進める中で、「蓄積した知見を次のテーマや設備に生かしたい」「課題を早期発見して解決し、手戻りなく設備を導入したい」との考えから、Issuesの採用を決定した。

セイコーエプソンがSceneの「Issues」を導入 セイコーエプソンがSceneの「Issues」を導入[クリックで拡大] 出所:Scene

Issuesの導入後に得られた価値

 Issuesの導入後は、自動化設備の設計レビュー業務において、3D CADデータを関係者全員がWebブラウザで閲覧し、指摘事項を3Dモデル上に書き込めるようになった。これにより、レビュー会議前に関係者が議論できるようになり、課題の早期発見と解決に対応するフロントローディング化が進んだ。

 同時に、フィードバックも集めやすくなっている。討議内容が3Dモデル上に可視化されるため、課題への対応漏れも防止できる。

セイコーエプソンの自動化設備 セイコーエプソンの自動化設備[クリックで拡大] 出所:Scene

 導入後に得られた価値としてセイコーエプソンは、

  • 手戻りの防止による設備導入の加速
  • メンバーが自分のタイミングでレビューできる業務の並列化
  • 蓄積した討議データの有効活用(将来の設計に役立てる)
  • 課題を早期に解決しようとする関係者の意識の変化

などを挙げている。具体的には、レビュー業務の工数を50%削減し、物品の手配コストや人件費も10%削減できた。今後の評価として、蓄積した知見の活用による費用削減効果も見込んでいる。

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