ニュース
近赤外線で静脈を可視化し、穿刺に適した血管を素早く確認できる装置:医療機器ニュース
テルモは、静脈可視装置「ベインビュア」を発売した。近赤外線の反射データを利用して血管の様子を皮膚に投影し、穿刺に適した血管を素早く確認できる。
テルモは2018年4月1日、クリスティー・メディカル・ホールディングス製の静脈可視装置「ベインビュア」の販売を開始した。希望小売価格は、ハンディタイプの「ベインビュア フレックス」が160万円、スタンドタイプの「ベインビュア ビジョン2」が260万円(いずれも税別)。2018年度に約50台の販売を目指す。
静脈可視装置は、近赤外線の反射データを利用して静脈の太さや血管の走行を可視化する装置だ。注射や採血で静脈に穿刺する際に使用する。血管が細い患者や小児へ穿刺する前の血管確認がしやすくなり、穿刺後に薬剤が血管に流れている様子を目視できる。
ベインビュアは、深さ10mmまでの静脈を皮膚に投影する。両タイプとも「標準モード」「高精度モード」「反転モード」、投影サイズを3段階から選択できる「リサイズモード」と標準より明度を40%上げる「マックスブライトモード」を標準搭載。スタンドタイプのベインビュア ビジョン2は、背景色を黄色か白かで選べる「カラーモード」も備えている。
同装置は充電式バッテリーを採用し、臨床現場での使いやすさにも配慮している。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 造影剤なしで手のひらの動脈の可視化に成功、血管の曲率まで解析できる
京都大学が、造影剤を用いない非侵襲の「光超音波イメージング技術」で手掌動脈を可視化し、加齢に伴う手掌動脈の湾曲傾向を定量的に解析することに成功した。 - 血液や血管からアジアの医療に貢献――東九州メディカルバレー構想(大分県、宮崎県)
「次世代の地域創生」をテーマに、自治体の取り組みや産学連携事例などを紹介する連載の第9回。大分県から宮崎県に広がる東九州地域において、血液や血管に関する医療を中心とした産官学連携の取り組み「東九州メディカルバレー構想」を取り上げる。 - フルカラー48万画素で血管内を前方視できる血管内視鏡カテーテルを実用化
パナソニックと大阪大学は、直径1.8mmで約48万画素相当の高画質で血管内を前方視できる「イメージセンサー先端搭載型血管内視鏡カテーテル」の実用化に成功した。フルカラーで血管内の前方を観察できる。 - ガンマ線を可視化する軽量の医療用コンプトンカメラを開発
早稲田大学は、大阪大学や量子科学技術研究開発機構、浜松ホトニクスと共同で、ガンマ線を可視化する580gの小型カメラを開発した。このカメラを用いて、生体マウスの3D同時分子イメージングにも成功した。 - 粒子線がん治療のビーム飛跡をリアルタイムで可視化、制動放射線に着目
名古屋大学は、粒子線がん治療に用いる陽子線の飛跡を、陽子線が水中を通り過ぎるときに瞬時に発生する低エネルギー放射線の計測によってリアルタイムで見える化する方法を考案し、実証したと発表した。