AAIFはレイヤー4において、6つのプロジェクトを立ち上げており、2026年末までにこの数を2倍に拡大する予定である。また、世界中から40以上のプロジェクト提案が寄せられており、既に100以上のオープンソースプロジェクトを追跡/レビューしている。
AAIFはさまざまなワーキンググループ活動に取り組んでおり、例えばエージェンティックコマースの領域では、AIエージェントによる商品検索や決済手続き、エラー発生時の責任所在の策定などを毎週協議しているという。ギルバート氏は「AAIFに参画することで、貢献者の多様化やスター数やダウンロード数の2〜5倍の増加、オープン規格への進化が加速する。また、世界で140人のアンバサダーが各地域コミュニティーの教育/啓蒙(けいもう)を行っている」と語る。
インフラやAIモデルのレイヤーは既にオープンソース化が進み、コモディティ化している。そのため、今後のAIビジネスでは唯一オープンになっていない「データ」の価値を最大化し、サービスと有機的に連携させることが競争優位性の源泉となっている。Linux Foundation 日本担当バイスプレジデントの福安徳晃氏は「米国や中国企業のように年間何兆円/何十兆円という大規模なLLM投資競争を行うことは日本企業にとって困難であった。しかし、日本には世界的に競争力のある製造業や現場の高品質なデータが豊富に存在している。フィジカルAIや小型モデルと現場データを有機的に連携させて価値を生み出すアプローチこそ、日本産業が大きな優位性を発揮できる親和性の高い領域である」と強調する。
AIエージェントの標準プロトコルが存在していても、自社保有の高品質データとフォーマットが合わなかったり、セキュリティ要件が不足したりするとギャップが生じてしまう。このギャップを埋める戦略的投資の場がオープンなエージェントレイヤーに当たる。
日本企業はAAIFのようなオープンなエージェントレイヤーに参画/投資することで、自社に有利な基準を構築でき、他社を自社にとって都合が良い基準に適応させることが可能なため、スイッチングコストを最小化できる。また、非競争領域を無償化/標準化することで、自社が持つ高品質なデータの価値を極限まで際立たせることが可能だ。
福安氏は「日本企業が世界と戦う上で、AAIFという中立の場でエージェントレイヤーへの戦略投資を行い、自らグローバルルールを形成することが極めて重要である。多くの日本企業にこの機会を活用していただきたいと考えている」と述べた。
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