科学技術振興機構らは、「大学発ベンチャー表彰2026」の受賞者と支援機関を発表した。文部科学大臣賞には遠隔眼科診療プラットフォームを展開するOUIを、経済産業大臣賞にはパワード義足を開発するBionicMを選出した。
科学技術振興機構と新エネルギー・産業技術総合開発機構は2026年8月27日、今後の活躍が期待される優れた大学発ベンチャーを表彰する「大学発ベンチャー表彰2026」の受賞者と支援機関を発表した。
同賞は大学などの研究開発成果を活用した起業や、起業後の挑戦的な取り組み、大学や企業からの支援を促進する目的で2014年度から開始した表彰制度だ。本年度は41件の応募の中から、外部有識者による選考委員会の審査を経て6社とその支援大学、支援企業を選定した。
文部科学大臣賞には、スマートフォン装着型眼科医療機器「Smart Eye Camera」とAI(人工知能)を活用した遠隔眼科診療プラットフォームを展開する慶應義塾大学発のOUIを選出。世界60カ国以上で眼科医療へのアクセス改善を推進し、途上国や離島での失明予防に貢献する点などが高く評価された。支援大学等として慶應義塾大学医学部眼科学教室、支援企業としてリベルワークスが名を連ねた。
経済産業大臣賞を受賞したBionicMは、東京大学のヒューマノイド生体工学技術を基盤とし、下肢切断者向けパワード義足「Bio Leg」を開発、販売する。独自の歩行意図リアルタイム検知技術を有し、米国での医療機器登録や医療保険適用承認を取得して販売を展開する実績が評価された。支援大学として東京大学、支援企業として東京大学エッジキャピタルパートナーズが共に受賞した。
科学技術振興機構理事長賞は、東京海洋大学発の「代理親魚技法」を活用して新規養殖魚「夢あじ」の生産や販売を一気通貫で手掛ける、さかなドリームが受賞した。
新エネルギー・産業技術総合開発機構理事長賞には、東京大学発の新規ゼオライト材料と独自の装置を組み合わせ、大気からCO2を直接回収するDAC(Direct Air Capture)システムを開発するPlanet Saversが選ばれた。支援大学等として東京大学大学院工学系研究科、支援企業等として東京大学FoundXが受賞した。
日本ベンチャー学会会長賞には、国立循環器病研究センターで発明した迷走神経刺激技術を基盤に、急性炎症制御デバイス「ARiS」の開発と事業化を進めるアドリアカイムを選出した。支援大学等として国立循環器病研究センター、支援企業等としてSCREENホールディングスが共に受賞した。
大学発ベンチャー表彰特別賞には、全身CT画像から異常箇所を迅速に検出する救急特化型画像診断AI「ERATS」を開発するfcuroを選出した。大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センターが共同開発パートナーとして、実証実験や臨床効果の検証を通じて開発を支援している。
なお、アーリーエッジ賞は該当なしとなった。
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