なお、自動車のコネクテッドデータには、日野自動車や三菱ふそうが収集しているトラックデータと、一般的な乗用車から収集する乗用車データがある。データ収集の規模となる取得台数では、乗用車データが1社当たり300万〜400万台なのに対し、トラックデータは1社当たり20万〜30万台と開きがある。その一方で、車両1台の1日当たりの平均走行距離は、乗用車データが12kmにとどまるが、トラックデータは100k〜300kmと大きく上回る。
トラックデータは物流データそのものであり、車両総重量が圧倒的に大きい。走行パターンに規則性があるためBefore/After分析が可能な点も、Logitaの想定顧客である自治体や官公庁、建設コンサルにとって活用しやすい。トラック通れた道マップも、令和8年熊本地震の災害地域に救援物資を届ける上で極めて有用な情報になることは自明だろう。
この他にも、Logitaのデータ分析を基に、冬季の雪道で立ち往生などにより大規模に車両が滞留してしまうスタックを判定するロジックが開発されている。これは、トラックのコネクテッドデータからスタック/立ち往生に至る際の車両挙動特性を分析することで考案したものだ。
今回のARCHIONの発表では、Logitaが収集するコネクテッドデータに、日野自動車だけでなく三菱ふそうのものが加わることになった。これまで1社当たりのトラックデータが20万〜30万だったが、2社のトラックデータを統合することで倍増の約50万台規模となる。
さらに、日野自動車と三菱ふそうの主力車両の違いも強みになるとみられる。日野自動車は「プロフィア」や「レンジャー」などの大型〜中型トラックが中核であるのに対し、三菱ふそうは小型トラックの「キャンター」を強みとしている。従来のLogitaのデータは大型〜中型トラックが走行する幹線道路を中心に物流動態の可視化と改善を進めてきたが、三菱ふそうのコネクテッドデータが加わることで市街地におけるルート配送やラストワンマイル配送を含むより広範な物流動態の把握が可能になるという。また、データ取得頻度も最大で1秒当たり1データという高粒度データが加わるメリットもある。
なお、ARCHIONは「商用車業界において異なるメーカー間でコネクテッドデータを統合したデータ分析を社会/産業用途へ活用する取り組みは革新的であり、国内商用車業界で初の試みだ。輸送社会への価値提供につながる具体的なシナジー創出事例になる」としている。
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