日野自動車と三菱ふそうトラック・バスを統合したARCHIONは、両社の技術や顧客基盤などを融合したシナジー創出を期待されている。その先行的な事例となるのが、両社のコネクテッドデータを組み合わせたデータ分析サービスである。
2026年4月1日付で発足したARCHION(アーチオン)は、日野自動車と三菱ふそうトラック・バス(以下、三菱ふそう)の経営統合により設立された持ち株会社だ。同年8月12日には2026年度(2027年3月期)第1半期(4〜6月)の決算を発表するなどARCHIONグループとしての経営体制が動き出している。
国内商用車メーカー2社が統合したARCHIONに期待されているのは、両社の技術や顧客基盤などを融合したシナジー創出だろう。その先行的な事例として2026年7月30日に発表されたのが、両社のコネクテッドデータを組み合わせたデータ分析サービスである。日野自動車傘下の日野コンピュータシステム(以下、HCS)が開発したデータ分析サービス「Logita(ロジータ)」を用いて、日野自動車と三菱ふそうが有する合計約50万台の商用車のコネクテッドデータに基づく交通量や車両動線、道路利用状況などを可視化/分析し、顧客のニーズに合わせた形で提供する。
これまでHCSが提供してきたLogitaのコネクテッドデータは、2017年以降に販売された日野自動車の商用車からのデータを用いてきた。標準装備の通信機から、位置情報、燃料消費量、ADAS(先進運転支援システム)作動情報、CO2排出量などのデータを取得している。
日野自動車が収集するコネクテッドデータは、「HINO CONNECT」として運送事業者などの商用車ユーザーに無償で提供されている。Logitaは、自治体や官公庁、建設コンサルなどHINO CONNECTのユーザー以外も活用できるように、コネクテッドデータを加工/分析して提供しているサービスである。
提供方法としては、コネクテッドデータをCSVファイルで提供する「Logitaデータ」、分析結果を図やグラフなどのレポート形式で提供する「Logitaレポート」、リアルタイムデータとしての活用が可能な「Logita API」、ダッシュボード形式で自由に操作/解析できる「Logitaダッシュボード」などがある。
Logitaの導入事例には、水素ステーションの最適な立地予測、港湾ごとの利用率見える化、災害後の物流、リアルタイム交通変化把握、道路の混雑解消、インターチェンジ利用データからの事業提案、事故防止重点エリアの立案などがある。また、災害後の物流との関連では、令和8年熊本地震の復旧に向けた物流確保/支援物資輸送の円滑化を支援するため「トラック通れた道マップ」を無償で公開するなどしている。
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