ホンダは、「第8回 国際 建設・測量展(CSPI 2026)」において、世界初公開となる電動パワーユニット「eGX」の高出力新モデルを披露した。
ホンダは、「第8回 国際 建設・測量展(CSPI 2026)」(2026年6月17〜20日、幕張メッセ)において、電動パワーユニット「eGX(イージーエックス)」シリーズに新たに追加した高出力モデル「GXE4.0D」「GXE6.0D」「GXE9.0D」を世界初公開した。ブースでは、電源として採用した交換式バッテリー「Honda Mobile Power Pack e:(モバイルパワーパック イー)」や、新モデルを先行搭載した建設機械の実機なども併せて披露した。
新モデルのGXE4.0D、GXE6.0D、GXE9.0Dは、2021年に市場投入したeGXシリーズの従来型(最大出力1.8kW)から高出力化を図り、最大出力をそれぞれ3.7kW、6.0kW、8.7kWへと引き上げた。
従来のeGXシリーズは、ランマーなどの小型建機をメインターゲットとし、モーター、バッテリー、インタフェースユニットを一体化したパワーユニットとして提供されていた。しかし新モデルではシステムアーキテクチャを根本から見直し、モーター、バッテリー、バッテリーボックス、充電器、インタフェースユニット、電装ユニットを独立したコンポーネントに分離。これらをシステムパッケージとして一括供給する「コンポーネント供給方式」へと転換した。
このアーキテクチャの変更により、完成機メーカーは自社製品の筐体設計や実装スペースに応じた柔軟なコンポーネント配置が可能となる。既存のガソリンエンジンと比較すると、モーター本体は小型化したが、シャフトとフランジ(取り付け面)の寸法はガソリンエンジン「GX200」と同一にした。
「既存の機体レイアウトを踏襲し、新規の設計変更箇所を極限まで削減するコンセプトで設計した。これにより、お客さまは既存のレイアウトを崩すことなく、今までガソリンエンジンを搭載していたスペースに、モーターをそのまま載せることができる。開発の手間やコストを大幅に抑えつつ電動化への移行が可能だ」(ホンダ eGX開発責任者の徳備広太氏)
新モデルで使用するバッテリーは、交換式のHonda Mobile Power Pack e:を採用した。GXE4.0Dには1基、GXE6.0DとGXE9.0Dには2基をそれぞれ搭載する。なお、同バッテリーモジュールは「BENLY e:」や「EM1 e:」などホンダの電動二輪車領域ですでに実用化されている共通規格バッテリーだ。
ブースでは、新モデルを自社製品に先行搭載した建機メーカーの実機も披露した。コマツの「PC01E-2」は車幅580mm、機械重量330kgのコンパクトな電動マイクロショベルだ。電動化による低騒音性や排出ガスゼロを生かし、夜間の水道工事などで導入が進んでいるという。
eGXの新モデルは、2026年秋よりグローバル向けの量産モデルとして供給開始する。日本市場への投入を皮切りに、北米、欧州などを中心に展開を進めていく方針だ。
ホンダ パワープロダクツ事業統括部 事業企画部 部長の田淵陽之氏は、「パワープロダクツ領域における電動化の需要は、今後確実に高まっていくと予測している。市場はまだ黎明期にあるが、市場定着期に向けてeGXシリーズをベースに、電動パワーユニットの業界におけるスタンダードの確立を目指す」と語った。
ホンダが最大8.7kW電動パワーユニット「eGX」新モデル投入、狙いと事業現在地は
6kWの普通充電に対応 ホンダの“風になれる”EVバイク「WN7」は日本展開も視野に
「新興勢力に圧倒的に劣っている」――ホンダは開発を根本から変えられるか
ホンダはHEVで四輪事業を再構築、中国勢に対抗する「トリプルハーフ」とは何か
自動車産業の新たな競争構図は「フィジカルAIカー」対「エンボディドAIカー」へ
中国自動車メーカーが目指す知能化とスマート化、2026年からAIDVの競争が始まるCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
モビリティの記事ランキング
コーナーリンク