旭化成の超イオン伝導性電解液技術「Acetolyte」が採用された高出力リン酸鉄(LFP)リチウムイオン電池セルが発売された。その性能とは……。
旭化成は2026年6月2日、開発した超イオン伝導性電解液技術「Acetolyte」を採用した高出力リン酸鉄(LFP)リチウムイオン電池セルが、ドイツの電池メーカーであるEAS Batteriesより同年3月に発売されたと発表した。
Acetolyteを採用した高出力LFPリチウムイオン電池セルは、公称容量22Ahの円筒形リチウムイオンLFP電池だ。連続放電時には2550W/kgの出力を達成しており、従来の電解液を使用したセルと比較して約60%の出力向上となる。
また、2秒間のパルス放電においては最大3760W/kgの出力を示し、従来比で約10%の出力向上を確かめている。同セルは室温条件において5C/5C、100% DoDという電池にとって負荷の高い条件でも、2400回の充放電後に初期容量の80%を維持する長寿命を実現している。従来セルでは劣化が進みやすいこうした条件下においても性能を維持できる点が特長だ。現在、各産業分野の顧客による評価が進められている。
なお、Acetolyteを採用した電解液は、アセトニトリルを含有し、高いイオン伝導性を有することから、電池の内部抵抗の低減と出力特性の向上を実現する。特に、厳しい温度条件下において優れた性能を発揮する点が特長だ。両社は、2025年11月にAcetolyteの使用に関するライセンス契約を締結している。なお、高出力リチウムイオンLFP電池セルの販売開始は、Acetolyteのライセンシング戦略における重要なマイルストーンになるという。
さらにEAS Batteriesは、Acetolyteについて、電池メーカーや自動車OEMへのサブライセンス契約を進めるとともに、次世代46xxxセルへの適用に向けた評価を進めている。46xxxセルは、直径46mmの大型円筒型リチウムイオン電池セルだ。2026年中の製品化を目指して開発を進めており、試作用セルは既に提供可能だという。46xxxセルは、今後、電気自動車(EV)などのモビリティ用途をはじめ、幅広い分野での活用が期待されている。
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