経済産業省などの協力の下、蓄電池分野の人材育成を全国に広げる「バッテリー先進人材普及ネットワーク」が設立された。関西地域の高校や高専を中心に実施してきた教育プログラムを、全国および大学に拡大していく。
経済産業省は2025年10月16日、蓄電池の製造能力確保に向けて、産学官が連携した人材育成を全国規模に広げる「バッテリー先進人材普及ネットワーク(BATON)」を設立したと発表した。これまで、関西地域の高校や高等専門学校を中心に実施してきた教育プログラムを、全国および大学に拡大していく。
BATONは、経済産業省(経済産業局を含む)の協力の下、電池工業会(BAJ)と電池サプライチェーン協議会(BASC)が事務局を務める。教育普及プログラム普及委員会と大学での教育普及委員会の2組織を設け、産業界や教育機関、自治体などが参画して議論を進める。
この取り組みは、2022年8月に策定された「蓄電池産業戦略」で示された製造能力確保の目標達成を支援するものだ。関西エリアでは既に「関西蓄電池人材育成等コンソーシアム」が、高校、高専と産業界、行政が連携した教育モデルの構築を進めてきた。今回のネットワーク設立により、関西で培われた教育モデルを全国へ展開し、次世代の人材育成を加速させる。
BATON(Battery Advanced Talent Outreach Network)は、「次世代につなぐ」という意味を込めて名付けられた。ものづくりと人づくりを両輪で進め、蓄電池産業の持続的な発展と脱炭素社会、デジタル社会の実現に貢献することを目的としている。
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