Hajimariが「生成AI活用に関する実態調査」の結果を発表した。AIを業務で活用する人の約6割が、利用を「隠したことがある」と回答。また、生成AI利用者の約8割が、叱責やミスにつながるトラブルを経験していた。
プロ人材マッチングの「ITプロパートナーズ」を運営するHajimariは2025年10月23日、「生成AI活用に関する実態調査」の結果を発表した。
同調査は、同年9月にオンラインで実施したもので、20〜60代のビジネスパーソン861人が回答した。
まず利用実態を尋ねると、AI(人工知能)を業務で活用している人は全体の約45.0%で、若い世代ほど利用率が高かった。
また、AI利用者(387人)に業務でのAI利用を隠したことがあるか尋ねたところ、「隠したことがない」と答えた人が約44%だったことから、全体の半数近くは多少なりとも利用を隠した経験があることが分かった。特に20代では、63.1%が「隠した経験がある」と回答しており、堂々とAIを使いにくい状況がうかがえる。
また、AI利用者の78.6%が、業務で生成AIを活用したことが叱責やミスにつながったことがあると回答した。
業務での生成AI活用が叱責やミスにつながったことがあると回答した割合は、特に20代が86.4%と多く、次いで30代(81.0%)、40代(79.3%)、60代(78.9%)となっている。50代は65.8%と比較的少なかった。20代、30代の若手で8割を超えているが、中堅層以上でもAI活用によるトラブルが発生していることが分かる。
トラブルの具体例としては、「AIに頼りすぎて、自分の思考や提案の深みが不足していると注意された」(37.4%)が最多となった。他にも「出典を明示しないまま生成文章を流用し、上司や顧客から注意を受けた」(15.4%)、「生成AIの文章や資料の完成度が低く、結局やり直しになった/納期遅延を招いた」(14.1%)などが挙がっている。機密漏えいや誤情報の拡散といった重大な問題も生じており、生成AIに由来する新たなミスやリスクがさまざまな形で現れていることが判明した。
一方、AIを利用していない層(474人)にこれから生成AIを学びたいかを尋ねたところ、「全く興味がなく、学ぶつもりもない」が48.3%、「あまり興味がなく、学びたいとは思っていない」が29.5%となった。合計すると、AI活用に消極的な層が約8割となる。AIを業務に利用する層とAIに関心を持たない層の意識差が広がっており、今後「AI格差」の拡大が懸念される。
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