ニッピは、高濃度かつ高精細な造形を可能にする、3Dバイオプリント用の「コラーゲンバイオインク」を開発した。
ニッピは2025年9月17日、高濃度かつ高精細な造形を可能にする、3Dバイオプリント用の「コラーゲンバイオインク」を開発したと発表した。同年内に発売を予定している。
同製品は、内径0.2mmの細径ノズルで吐出することで、微細かつ複雑な構造を造形できる。また、従来の濃度1〜7%のコラーゲンバイオインクを上回る、15%という高濃度を達成。剛性が高いため、プリント時のにじみや積層時の潰れを低減する。温度管理の必要がなく、室温で造形可能だ。
同製品を使用した実験では、3Dバイオプリンタで、半月板や大腿(だいたい)骨、鼻、耳などのヒト組織様構造を高精細に再現できた。また、細胞を混合した10%濃度のインクを用いて、格子形状シート構造を造形したところ、約1週間後も細胞は生存し、形状も維持していた。
同製品は、外科領域の医学分野や創薬分野で、移植や生体外試験用途の複雑な3次元組織モデルの構築や新たな医療用マテリアルの開発への貢献が期待できる。
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