粒子の平均径が15nmの銅ナノフィラー発売 優れた分散安定性を6カ月以上材料技術

エレファンテックは銅粒子の平均径が15nmの「銅ナノフィラー」を発売した。

» 2025年07月22日 06時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 エレファンテックは2025年7月17日、銅粒子の平均径が15nmの「銅ナノフィラー」を発売したと発表した。

エレファンテックの銅ナノフィラーの透過型電子顕微鏡(TEM)像 エレファンテックの銅ナノフィラーの透過型電子顕微鏡(TEM)像[クリックで拡大] 出所:エレファンテック
銅ナノフィラーの粒度分布測定結果 銅ナノフィラーの粒度分布測定結果[クリックで拡大] 出所:エレファンテック

 同社は独自技術を用いて銅ナノフィラーを合成した。同製品は、均一な銅粒子で構成されており、6カ月以上にわたり優れた分散安定性を実現する。保存安定性も高い他、60℃での湿式還元を可能にすることで、製造工程の簡素化にも貢献する。

 ケーキ状の銅ナノフィラーは、粘度が100〜1000Pa・s/25℃で、比重は3.2〜3.5g/cm3、固形分含有率は55〜85wt%となる。提供形態は、インクやペーストのベース材料であるグリコールエーテル系溶媒で、各種溶媒への変更にも対応する。

 用途としては、電子回路の基板配線、太陽電池セル集電電極、パワー半導体向け、積層コンデンサー(MLCC)電極、各種センサー、アンテナ、シールドの材料を想定している。

ケーキ状の銅ナノフィラーの仕様 ケーキ状の銅ナノフィラーの仕様[クリックで拡大] 出所:エレファンテック
銅ナノフィラーの用途 銅ナノフィラーの用途[クリックで拡大] 出所:エレファンテック

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