共同でLiDAR技術を活用した製造現場の動線最適化に向けた実証を開始：安全システム

小糸製作所は、三菱ふそうトラック・バスと、LiDAR技術を活用して製造現場の動線を最適化するための実証実験を共同で開始した。製造現場の生産性向上や業務効率化に貢献する。

[MONOist]

　小糸製作所は2025年7月3日、三菱ふそうトラック・バス（MFTBC）と共同でLiDAR技術を活用したDXによって製造現場の動線最適化を可能とする実証実験を開始したと発表した。製造現場の生産性向上や業務効率化に貢献する。

　小糸製作所が開発したLiDAR技術を使った3Dセンシングシステム「イルミエル」は、赤外線レーザー光を使用して対象物の距離や位置情報を高い精度で測定する。得られたデータは点群として処理され、周囲の移動体（人や車両など）を分類、可視化し、その動きを把握することが可能だ。

イルミエル［クリックで拡大］ 出所：小糸製作所

　MFTBCでは、イルミエルの導入により、これまでのAIカメラでは難しかった製造現場の細かい動きの把握が可能となった。蓄積されたデータを使って動線を解析・最適化することで、業務量や車両数のムダを減らし、コスト低減や人手不足対策への貢献を目指す。

イルミエルが捉えた3D点群データ（右） 出所：小糸製作所

　既に中津工場（神奈川県愛川町）のトランスミッションギア加工工程において、3台のイルミエルを使用した作業者動線分析を開始しており、今後は川崎製作所（神奈川県川崎市）での実証も検討している。