コンテックの業務用無線LAN「FLEXLAN FX5000」「FLEXLAN FX3000」シリーズが、CC-Link IE TSN推奨無線機器試験の無線認証クラスAカテゴリーCTRL認証を取得した。独自にチューニングし、低遅延、低ジッタ通信を可能にした。
コンテックは2025年4月17日、業務用無線LAN「FLEXLAN FX5000」「FLEXLAN FX3000」シリーズが、CC-Link IE TSN推奨無線機器試験の無線認証クラスAカテゴリーCTRL認証を取得したと発表した。同社によれば、無線機器でのクラスA認証取得は初めてだという。
生産現場では、デジタル技術を活用したスマート工場化が進められている。スマート工場化には、生産管理の計画層、製造指示の実行層、製造装置や生産ライン、センサーなどの計測機器を含む制御層まで、全ての機器をネットワーク接続する必要がある。
そのためには通信ケーブルを工場内へ設置する大規模な設備投資が求められ、敷設後はレイアウト変更も困難になる。通信ケーブルを敷設する代替手段として無線LANの導入が検討されているが、電波帯域の混雑や干渉でジッタ(通信遅延時間変動)が発生し、ジッタへの制約が厳しい制御層での導入は困難だった。
CC-Link IE TSNは、従来のCC-Link IEの特徴を継承しながら、時分割でリアルタイム性を実現するTSN(Time-Sensitive Networking)技術を採用。同一幹線上で複数の異なるネットワークが混在できる。
CC-Link IE TSNの推奨無線機器試験は、有線通信であるCC-Link IE TSNのネットワークに無線機器を導入するための試験制度だ。無線ネットワークで発生する混信などによる通信の不安定さ、伝送遅延時間の変動などの恐れがなく、産業用途で安心して使用できる無線通信機器を推奨品として認定している。
同社は、FX5000とFX3000シリーズを独自にチューニングすることで、低遅延、低ジッタ通信を可能にした。これにより、CC-Link IE TSNの制御通信を想定したカテゴリーCTRLにおいて認証を取得。FA分野の無線LAN活用を支援する。
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