Infineon Technologiesは、2025年中にMarvell Technologyの車載イーサネット事業を買収する。買収により、Infineonは同社製品群にMarvellのイーサネット技術を組み合わせて、SDV向けのシステム能力を強化する。
Infineon Technologies(インフィニオン)は2025年4月8日、Marvell Technology(マーベル)の車載イーサネット事業を25億米ドル(約3589億7105万円)で買収する契約を締結したと発表した。
遅延が少なく、広帯域通信が可能なイーサネットは、SDV(ソフトウェアデファインドビークル)に欠かせない技術だ。将来的には、ヒューマノイドロボットなどへの利用も検討されている。今回の買収により、Infineonは同社の多様な製品にイーサネット技術を組み合わせて、SDV向けのシステム能力を強化する。
MarvellのBrightlane車載イーサネット製品は、PHYトランシーバー、スイッチ、ブリッジから成り、現在の100Mbpsから10Gbpsまでのデータレートに対応する。車載ネットワークに必要なセキュリティと安全機能もサポートする。
Marvellは、米国、ドイツ、アジアに車載イーサネット事業の主要拠点を置き、数百人の従業員を擁する。同事業の顧客は50社以上の自動車メーカーで、上位10社のうち8社が含まれる。また、顧客との間で2030年までに約40億米ドル(約5743億5367万円)相当のプロジェクトが確定している。
買収は2025年中に完了する予定で、現在は規制当局の承認待ちだ。買収後、Marvellの車載イーサネット事業は、Infineonのオートモーティブ事業部の一部となる。Infineonは、2025年の売上高を最大2億5000万米ドル(約358億9710万円)、粗利率を約60%と見込んでいる。
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