Infineon Technologies(インフィニオン)は、マレーシアのパワー半導体新工場の第1フェーズを正式に開設した。第1フェーズでは、高効率200mm SiCパワー半導体のほかGaNエピタキシーを製造し、900人の高付加価値雇用が創出される。
Infineon Technologies(インフィニオン)は2024年8月9日、マレーシアのパワー半導体新工場の第1フェーズを正式に開設したと発表した。
第1フェーズへの投資額は20億ユーロ(約3236億円)で、第1フェーズでは高効率な200mm SiC(シリコンカーバイド)パワー半導体をメインに、GaN(窒化ガリウム)エピタキシーも製造する予定だ。また、第1フェーズでは高度で専門的なスキルを持つ人材を900人雇用する。最大50億ユーロ(約8090億円)を投資する第2フェーズを含めると、最大4000人の雇用が創出される。
SiCパワー半導体は、電気の効率的なスイッチングにより高出力アプリケーションの小型設計を促進し、EV(電気自動車)、急速充電ステーション、鉄道、再生可能エネルギーシステム、AI(人工知能)データセンターなどの効率を向上するため、今後、需要の増加が見込まれる。
大規模投資によるSiCパワー半導体工場の開設は、世界的な半導体ハブとしてのマレーシアの位置付けを強化するものだ。また、地域社会に高付加価値雇用を創出し、サプライヤーや大学、優秀な人材を引き付ける。さらには、電化の進展やEV、再生可能エネルギーなど多くのアプリケーションの効率が向上することで、マレーシアの脱炭素化にも貢献する。
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