大阪府のガソリンスタンドで市民から廃食用油を回収しSAF原料化リサイクルニュース

コスモ石油は、日揮ホールディングス、レボインターナショナルなどと共同で、大阪府堺市に所在するコスモネットワークのサービスステーション(ガソリンスタンド)11拠点に、家庭から出る廃食用油を回収する専用ボックスを常設し、全国初となるSAF原料化を目的に市民回収の本格運用を2025年4月18日に開始すると発表した。

» 2025年04月21日 08時30分 公開
[遠藤和宏MONOist]

 コスモエネルギーホールディングスのグループ会社であるコスモ石油は2025年4月17日、日揮ホールディングス(日揮HD)、レボインターナショナルなどと共同で、大阪府堺市に所在するコスモネットワークのサービスステーション(ガソリンスタンド)11拠点に、家庭から出る廃食用油を回収する専用ボックスを常設し、全国初となるSAF原料化を目的に市民回収の本格運用を同年4月18日に開始すると発表した。

 今回の取り組みは、コスモ石油、日揮HD、レボインターナショナルが、2024年11月に締結した「持続可能な社会の構築に向けた廃食用油の資源化促進に係る連携及び協力に関する協定書」に基づき行われる。

今回の取り組みの概要

 大阪府堺市での回収は、2024年6月から東京都内3カ所のサービスステーションで実施している市民回収実証で得た知見を活用し、コスモ石油、コスモ石油マーケティング、コスモ石油販売が、日揮HDやレボインターナショナル、関係各社が協力して実施する。各回収ボックスに集まった廃食用油はレボインターナショナルが収集し、国内初のSAF大規模生産を行うSAFFAIRE SKY ENERGYのプラント(コスモ石油堺製油所内、2024年度生産開始)へ供給し、国産SAFの原料として資源化される。

廃食用油回収ボックス設置イメージ(セルフステーション長曽根) 廃食用油回収ボックス設置イメージ(セルフステーション長曽根)[クリックで拡大] 出所:コスモエネルギーホールディングス

 対象の回収拠点は、大阪府堺市のセルフ宮山台、セルフピュア北条町、セルフ船堂町、セルフステーション中環大泉、セルフステーション長曽根、酒直 パークザビエル、小浦石油 セルフ御池台、小浦石油 B−cleセンターセルフ赤坂台、小浦石油株式会社 セルフ泉ヶ丘SS、小浦石油株式会社 セルフ泉北菱木SS、太陽工業 御陵通となる。なお、太陽工業 御陵通のサービスステーションでのSAF回収は2025年5月以降に開始予定だ。

 SAF回収の流れは、まず利用者が揚げ物などに使った使用済みの食用油(廃食用油)をペットボトルなどふたの閉まる容器に入れる。次にペットボトルなどの容器に入れた廃食用油をサービスステーションに設置されている廃食用油回収ボックスに入れる。レボインターナショナルが廃食用油を回収し、コスモ石油堺製油所構内(大阪府堺市内)のSAF製造装置まで輸送。運ばれた廃食用油を原料として、SAF製造装置でSAFを生産する。SAFが航空機に搭載され、航空燃料として利用される。

各社の役割 各社の役割[クリックで拡大] 出所:コスモエネルギーホールディングス

⇒その他の「リサイクルニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.